レビュー一覧

一言で言ってしまえば、「源氏物語若紫」風味なお話ですが、そこは、「花降楼」、受けが健気で清楚でもいずれは…という哀しさと淫靡な空気が流れます。シリーズ前半で当て馬扱いされた気の毒な岩崎さん救済のお話でもあるのですが、物語前半の岩崎さん、数年間何をしていたか？というぐらい変わっていません。でも、そこからが、見所。主人公・椛が「形代」から実像に育っていくところも面白かったです。綺蝶＆蜻蛉のお話（「愛で痴れる夜の純情」「愛しき爪の綾なす濡れごと」）を知らないと、この話は分かりづらいと思いますので、先にそちらを読むことをお勧めします。また、次作「恋煩う夜降ちの手遊び」には、この話に出てくるシーンの別アングルからの描写もありますので、そちらもお勧めです。

あの岩崎さんが主人公のお話です。光源氏が若紫を育てた様に、椛を蜻蛉の様に育てようとします。その事を知った椛に拒絶されて…。岩崎さん、相変わらずですね。綺蝶と蜻蛉のその後の様子がチラッと出てくるので、一冊で二度美味しいです。そして、椛は本当に愛らしいです。

途中まで椛がわりと可哀想でしたが、最終的に椛本人を見てもらえてるのでよかったです

みなさんがレビューしている様に、「あの岩崎さん」が源氏物語の若紫を再現しちゃうお話です(笑)それが、もう初めてを奪うシーンは圧巻！それに加えて、挿絵がエロくて、見ごたえがあった！岩崎さん、汚い事もやるし、駆け引きもするし、財力ある男を華麗に見せつけてくれて面白かった。ただ、実際の源氏物語と違って、若紫に当る椛が上手く理想像に収まらないで自分は自分で、相手である岩崎に認めてもらう、愛してもらうあたりで、このお話、相当ハッピーエンドでしたね。源氏物語は、若紫(紫の上)が源氏の理想に当てはまろうとして、最後相当本人苦しい目に遭っていたし、理想を相手に押し続けて、紫の上本人を無視し続けた源氏って、すごくダサかったから(;´Д`A ```そして、脇役の藤野がかっこいい！諏訪さんもいい感じなんだけど、優しく冷静に立ちまわる藤野がかっこよかった！きちんと椛にも事実を伝えるし、その見方も客観性と相手への思いやりがきちんとあって、すごくよかった。次巻は、藤野が主人公だから、姉妹作として読む楽しさもあり！

あの岩崎さんを知っているからこそ、読み応え満点でした。これを読むならぜひ蜻蛉と綺蝶の話から読んでほしいです。そして、ほんとに少しだけこの2人が登場して、感動でした！みんな幸せになってくれてよかった

このシリーズファンなら、あの岩崎さんが？！と、思っているでしょう。最後の方で、蜻蛉と綺蝶が登場しますが、これがまた感動です。みんなが幸せなので、安心して読めます。

遊郭モノの金字塔ですね　ところで完結したのでしょうか　

他の方も書かれてますが、あの岩崎さんのお話です。これぞ正しく光源氏計画って感じでした！岩崎さん幸せになれて良かったなって思いました♪

蜻蛉に裏切られた岩崎さんのストーリー。椛が可愛くて…途中可哀想な場面もありますがやはり岩崎さんの一途さでハッピーエンド(^-^)v蜻蛉と綺蝶のその後の場面は良かった！本当に好きなシリーズです。

源氏物語の一途版かな？ちょいちょい綺蝶と蜻蛉が登場するのもシリーズの醍醐味というか、楽しいです。