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4本の短編が収められています。全て高校生、大学生のお話です。藤たまきさんの作品は、ファンタジックだったり、SFだったりするのですが、非現実な雰囲気の中にふと、ハッとするような生々しさを垣間見るような所が魅力です。今回の短編は、珍しく全てミステリー調です。表紙やタイトルが不穏な感じで、藤さんらしくないのですが、暗いお話ではないのでご安心を。温かい気持ちになります。絵が本当に繊細で美しいです。身体の描き方も素敵です。そして何より、丁寧に作られたストーリーと、散りばめられた優しく美しい言葉たち。本当に稀有な作家さんだと思います。短編集ですが、ひとつひとつの内容が充実しているので、物足りなさは微塵もありません。ぜひ読んでいただきたいです。
この作者さんのお話って、恋に臆病になっている受けと、その心にグイグイ入り込んでくる攻め、っていうのが印象的で、この作品の短編たちもその色が濃いと思います。「ゆりかご」は恋人と眠りを共有できず安心を与えてあげられないことに悩むショートスリーパーのお話で、テーマとラブの見事な融和に唸りました。あとやっぱり表題作。優しい彼氏と巡りあった今、かつて自分がゲイの弟に放った心無い言葉に、今度は自分が苦しむことになります。ミステリアスな雰囲気をまといつつも優しいお話。言葉を大事にされる作者さんらしい作品だなと思います。
短編集なのに、それぞれの話の完成度が高いです。藤さんの唯一無二の絵柄と凛とした純文学的な話って、本当に発表されてから二十年近く後で読んでも、ちっとも古さを感じさせないのが、凄いといつも思います。時代に左右されない面白さって、本当に素敵です。
最初の「出雲」は勘所が弱いかなという印象ですが、他3編は作者独特の世界観で徐々に引き込まれていきました。「水を汲みに…」はマザーグースな前振りからの質違いのオチがしっくり来なくてやや消化不良ではあるものの、次の「ゆりかご」は文句なしの☆5作品。眠るという行為を、夜を共有する恋人ならではの時間として、目を閉じてもそこにあると信じ合える関係として描く視点がとてもロマンティックで味わい深いお話です。表題作の「密告」は、人を成長させる恋の力を呪縛の“言霊”にのせて物語を編むという作者ならではのお話。一見すると削りすぎに思える裏事情も、“言霊”に焦点化した短編としてはこれがベストなんだろうなと思わされます。
イマドキのBLでは得られない繊細さ、文芸の香り。
確かに皆さんおっしゃる通り、短編集なのに完成度めちゃくちゃ高いです。1回目読んだのと2回目とではまた印象が変わってきます。読むたびに味が出てくるというか。不思議な物語って感じです。
絵もセリフ回しも独特で詩的だったり絵本のような作品でした。お話と絵柄がとてもよくあっていて引き込まれます。
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4本の短編が収められています。全て高校生、大学生のお話です。藤たまきさんの作品は、ファンタジックだったり、SFだったりするのですが、非現実な雰囲気の中にふと、ハッとするような生々しさを垣間見るような所が魅力です。今回の短編は、珍しく全てミステリー調です。表紙やタイトルが不穏な感じで、藤さんらしくないのですが、暗いお話ではないのでご安心を。温かい気持ちになります。絵が本当に繊細で美しいです。身体の描き方も素敵です。そして何より、丁寧に作られたストーリーと、散りばめられた優しく美しい言葉たち。本当に稀有な作家さんだと思います。短編集ですが、ひとつひとつの内容が充実しているので、物足りなさは微塵もありません。ぜひ読んでいただきたいです。