レビュー一覧

二年前に幼馴染の恭一（攻）から好きだと告白を受け、その直後に『返事はいらない』と突き放されてしまい、そこから出口の無い混乱へと転げ落ち、自分の気持ちも恭一の存在も見失って劣等感や独占欲でゴチャゴチャになってしまう涼太（受） …けれど、無くしたあの日を取り戻そうと涼太が必死に日にちを遡った事で、以前は劣等感のフィルター越しに見つめていた恭一を、狡さや臆病さを持った普通の１７歳として受け入れるようになる…あまりにも不器用すぎる二人に何度もほろ苦い思いをさせられましたが、最初からお互いの事しか見えていないんだから幸せにならない訳が無い♪

主人公、色々とグルグルです。お互い、臆病だったり、意地っ張りだったりで拗れまくってしまったお話。けどまぁ、素直になったら甘々っていうか、攻がものすごいデレだった事にびっくりでした（笑）消えた記憶の裏事情を把握してからもう一度読むと、攻の心情が色々読み取れて、切なさ増します。

表紙でトライアングルラブを期待してたので、その要素は少ないかも？謎解き感も中途半端かな。生徒会よりサラリーマン設定の方がはまったかもー受けを甘やかす攻めの姿は良かったです。

記憶喪失モノは大好きです^_^お互い両思いなのに、いや～なかなかヤキモキしましたね。身体だけじゃなく、心もちゃんと結べて良かった^_^

作者買いです。両片思いの幼馴染の２人がすれ違うお話です。受けは階段から落ちた影響で最近の3ヶ月分だけ記憶喪失です。萌える要素が多い内容なのに、今回はそれほど萌えませんでした。寧ろ、当て馬として登場した生徒会長の北川さんと椎名さんに何かあったら面白いのになぁと邪推読みをしてしまいました。恭一がヘタレすぎるからかなぁ。評価を下げてすみません。

三角関係を期待すると肩透かしをくらい可能性大ですが、拗れまくった幼馴染の両片思いものとして凄く面白かったです。一見ひとりでなんでも出来てしまうハイスペック攻めが、誰よりも受けの愛を欲していて恋の前では無力なのが好きなんです…。最後、昔の呼び方で胸キュンでした。

無理やり系はあまり好きじゃないので、読もうかどうか迷ったのですが、樋口先生を信じて読みました。すぐに誰と誰がくっつくかはわかったのですが、なくした記憶よりも恭一の気持ちが知りたくて読み進めました。恭一の言葉足らず、こじらせ具合、そして高校生らしく、自分のことばかりでしたね（笑読み終わってみてば、樋口先生らしいほのぼのとした読後感でしたよ。記憶喪失もの、このところ続けて読んでますが、こう言った趣もいいですね^^

病みタグがついてたので期待したのですが病み要素は全くなかったです。不器用な高校生のすれちがい、ごく普通のシリアスという印象なので本気で病みBLが好きだったりそういう作品を過去に多く読んでる人には物足りません。内容は王道展開ですが記憶喪失に絡めたストーリーの展開がスリリングな要素を出しており、「甘々BLだと物足りないけどドロドロしすぎたハードな重い話は嫌だ」という気持ちの時にぴったりだと思います。

トライアングルと記憶喪失のミステリー仕立てで良かったです。

期待以上のおもしろさ。さすが樋口先生です。高校生らしいつたなさで拗れまくった二人ですが、記憶喪失がうまい具合にからんで大満足の読み応えでした。