レビュー一覧

BL好き直木賞作家さんが新聞の書評で、2013年に面白かった本3冊のうちの一つとして紹介していたので読んでみましたが、最高にハマりました。登場人物のキャラ設定がとても深く、ミステリー的展開、ＢＬ展開、どちらも半端なく面白いです。そして草間先生の絵が本当に素敵で、作品の魅力をさらにアップさせていると思います。1巻は二人の関係に大きな進展はありませんが、２巻ではとっても嬉しい方向に大きく動きます。リオーダンがベイビーって囁いたりすると、もう、格好良すぎ血を吐きそうです。でも5巻まであると知り、実は我慢できずに原書で読んでしまいました。ネタばれになるので理由は書きませんが、3巻以降は５巻まで翻訳ができってからまとめて読む方が精神衛生上良いという結果に落ち着き、翻訳版は5巻まで気長に待つことにしました。３巻も夏頃刊行予定だそうですが、どうか草間先生の挿絵でちゃんと５巻まで刊行されますように。とりあえず今のところレンタでは２巻までですが、個人的には2巻、超お薦めです。ちなみに英語圏のインテリ層によく見られるブラックユーモアのような言葉のやり取りがあり、そこが日本語的にはもどかしい感じがするかもしれませんが、分かりやすく翻訳されていて読みやすいと思います。

ジョシュ・ラニヨン著作の中で一番好きです！一巻はアドリアンとリオーダンの関係がお互いに恋心を自覚していく程度なので、ミステリーの比重が大きいです。なので、日本のBLを読む感覚で本を開いてはいけません（笑）さ、ミステリー読も！という心構えで読み始めたら、散りばめられてあるBL要素にキュンとします（笑）一巻で焦らされた分、二巻での2人のちょっとした言動がご褒美のように感じられますので、ぜひ続けて読む事をオススメします！私、BLを読み慣れてしまって不感症気味だったんですが、二巻の冒頭でのリオーダンのセリフに萌えの感覚が見事に蘇りました（笑）ただ、海外ミステリーを読み慣れてない方はアドリアンシリーズよりも「フェア・ゲーム」の方が恋愛要素が多く読みやすいかと思います。ご参考まで。ただハマったら作者買いする事になります。悪しからず（笑）

☆がなんで5個しかないんだろう。10個でもつけられる！気になっていたけどずっと借りてませんでしたが、まとめて読んで正解でした。三巻がちょっとしたヤマなのできっと次作が気になって眠れなかったはず。。。シリーズすべてが面白いって凄い。中だるみも全くないし。海外の作家さんで男性だそうで、何というか視野が広いなと思いました。海外の探偵ものって印象です。ミステリーも難解過ぎず、でも骨太で展開もオチも見事です。ガッツリ読み込みたい人に本当にオススメ。ミステリーと同じだけ恋愛ベースです。私が今まで読んだ作品は儚い男と逞しい男の恋愛物語が多く、たまにTLっぽいのがありましたが、この作品でゲイって実際こうなんだろうなと思いました。男のプライドがぶつかるのもリアリティがありました。あと海外の小説や作家、映画や俳優が好きな人には嬉しい比喩があって楽しむポイントにもなりました！ちなみに登場する車が日本車ばかりなのは訳す時に日本人に合わせて当てはめたのでしょうか?馴染みなのでわかりやすくて、これが気配りだとしたら凄いなと思いました。

昔、米文学のプロフェッショナルに、洋書は原書を読んでこそ！と説かれましたが、いや翻訳版で良かったと、真剣に思います。草間さんの表紙が素敵すぎます。こんなに巧妙に内容をあらわしてる表紙は、そうそう無いんじゃないでしょうか？1巻から4巻を並べて見たら、もうそれだけで切なくなります。もちろん内容も、BLらしからぬ苦いミステリーと、揃いも揃った面倒くさい登場人物達と、いつも唐突に終わるラストが、大好きです。話は概ね苦いんですけど、時々ぶっこまれる甘ったるいのと、重苦しい展開の先にアドリアンとジェイクの未来が見えそうなところで終わる4巻で、読んでるこっちは昇華します。その上で1巻から4巻の表紙を眺めるともはや法悦にひたれます（笑）でも真のカタルシスは5巻らしいので、楽しみにしています。

全巻読了。内容は皆さん魅力を伝えて下さってるので、ザックリとした流れだけ。1巻は2人の関係に進展はありません。ただ全巻の中で最も猟奇的事件で夜中に読むのはおすすめしません。2巻は一気に進展しますが、問題は3・4巻。とにかく忍耐力です！読んでいて辛い展開ばかりで挫折しそうになりますが、何とか耐えてください！その分最終巻は相手を想うちょっとした仕草や言葉に、感動すら覚えます。作者の飴と鞭には拍手もの。ただどの巻も終わり方が大変あっさり。洋画慣れしてる方は向いてるかもです。

レビューを見て買いました。最初は買おうか迷ってたのですがレビューもとても良く「ま、騙された」と思って１巻だけ買い、続きが気になりすぎて4巻まで一気に買いました。恋愛もしたいけど臆病になるアドリアンの気持ち良く分かります。（笑）事件に対する探究心は誰にも負けない主人公です！5巻が待ち遠しくてたまらないです。

4巻まで読了です。3巻の後、ずーっと待ちに待ってた4巻が入荷されてすぐ読んでしまいました。3巻読み終わったときには本当にこの二人はいったいどうなるんだろうとはらはらしっぱなしでしたが、4巻を最後まで読んでやっと一息つけました。この二人の恋愛のもどかしさは尋常じゃなく焦らされます…。日本のBL小説とはちょっと感じが違いますが、海外ドラマを見ている感覚で楽しめます。読みごたえのあるメンズラブを求めている人、かつミステリー好きな人にお勧めします。まだ続刊があるようなので気長に待ちたいと思います。

ミステリー専門の書店を営みながら自らもミステリー小説を書いているアドリアン。心臓に疾患を抱えどことなく線が細く儚げなイメージですが、人一倍皮肉屋で自らゲイであることを肯定的に捉えている芯の強い男。対するジェイクはマッチョで一見ゲイフォビアですが、実はSMクラブに通い社会の中で「普通の男」であろうと必死に自分の性指向を隠している。こんな二人が　ある殺人事件を通し容疑者とそれを追う殺人課の刑事として出逢い、個人的な交流を重ね事件を解決に導いていきます。1巻は二人が出逢いお互いを知り合って(惹かれて)ゆく、いわゆるエピソード的段階なのでBLのような甘さはほぼ無しですが、アメリカのLGBTQに対し先端的なはずの社会でも普通からはみ出してしまうことを恐れる人々や、彼らを差別する圧倒的なマジョリティの壁の存在を再認識出来ます。2巻でやっと甘さが感じられたかと思いきや3巻ではまさかの叩き落されるような展開。(ジェイクを鞭でしばき倒したくなります…)でもこれがファンタジーでないゲイのリアリティ。私自身海外M/M小説を読むのは初めてだったのですが、会話のテンポや比喩表現の豊かさに昔中高生の頃 夢中になって読んでいた海外ミステリーを思い出しました。特にこの作品はアドリアンが常に皮肉的ジョークや言葉遊びを楽しむタイプですので、海外小説にあまり馴染みが無いと最初のうちは入り込めないかもしれませんね。その点はご自身も腐女子だという冬斗亜紀さんの素晴らしい翻訳と草間さかえさんのイラストが大いに助けてくれます。特にイラストがイメージぴったりなので文中イラスト付きで本当に良かった！Hシーンは日本のBL小説に比べるとオノマトペや細かい描写が少なく、シンプルで 無骨な感じもしますがこれがなかなか良いです…ベッドシーンが少ないながらも萌えます…！極端に自分の感情を表に出さないジェイクに「ベイビー…」なんて囁かれちゃあ、こっちまでドキドキしてしまいます。なかなかすんなりと落ち着かないアドリアンとジェイクの関係にヤキモキしつつ、次々と起こる殺人事件を楽しみ最後まで一気読み…とても豊かで贅沢な時間でした。

ＢＬ風味のミステリってとこですかね。フェアプレイが面白かったのでこちらも借りてみました。いやよませますねえ。本格ミステリ読んでると、ン？とも思いますが日本のＢＬにはこういう要素（読ませる）あんまりないので新鮮です。しかしリオーダン刑事のマッチョぶりと自分の性向を拒絶し続けるヘタレっぷりに少々辟易はしますな。刑事の彼女が妊娠したらしいが、きっと流産とか実は別の男のとかへたへたと崩れたくなるご都合主義には堕しないだろうな。さあどうなる！こうなったら最後まで読むぞ。笑　どこに着地するのか非常に興味がある。

この作品のせいでBL小説に求めるハードルが上がってしまった。サスペンスとして読んでも、アドリアン、ジェイクを取り巻く話として読んでもとても面白いです。So this is Christmasまで読んで感無量。何回も読み返しています。同じ作者のフェア〜シリーズも良いですが、こちらの方が2人の関係性により重点が置かれてる印象かな？海外の刑事ドラマとか好きな方はハマると思います。是非。