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レビュー一覧
翡翠のためいき
4.5
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サンパチさん
5
2018-09-19
上流貴族の伯爵と、その伯爵によって娼館から救われた中国青年の、切なくも温かくて優しいストーリー。一話完結。他愛もない日常の、ちょっとした事件が綴られています。どこまでも相思相愛な二人に充てられ、読者がそこに喜びを覚えることが、この作品の最大の魅力かと。そんなほんわかした雰囲気の中にあっても、中国ボーイのアジア的艶っぽさはため息ものです。古いタイプの絵柄ですが、丁寧で上手なので違和感は無く、むしろ美しいな〜と私は惚れ惚れしました。ユーモアも満載で、特に二人の関係に気づかないふりを決め込む、執事さんの気苦労が微笑ましいです。
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2016-02-16
「翡翠のためいき」シリーズの第一弾です。このシリーズは純愛がメインで、切ないけど笑える場面もあって全部面白いです。変人伯爵(20代半ば)×(昔は売春をしていた)執事見習いの李悠(17歳)のカップル。このシリーズはどの作品も短編形式になっていて、1冊に10編程収録されています。それぞれ独立していて基本1話完結型なので安心して読めます。本作品は伯爵と李悠の出会いや伯爵の職業、そして李悠の過去に関係する人物の話がメインになっています。シリーズ通してエロもありますが、あまり直接的なエロではなく、艶やかで美しいエロスです。李悠が女性にしか見えないという事もあり、抵抗がある人もいるかもしれません。サンプルをよく見てからの購入をおすすめします。
Renta!で購入済み -
2022-09-19
なんてすてきな物語……！ いろいろなところでお勧めされているのを目にしてずっと気になっていたのですが、今回お得になっていたので思いきってシリーズ5冊を無期限に。大当たりでした。ヴィクトリア朝の英国貴族としては一風変わった伯爵と、一途で健気(時に狂暴)な美少年従者のお話です。ほぼ一話完結の連作で、さまざまな内容が愉しめます。『虹の回廊』『月光の雫』『翡翠のためいき』etc.……各話のタイトルだけでも、うっとりするような美しさです。一貫しているのが、バーンスタイン伯爵と李悠が互いを想いあう、性別も人種も素性も身分も超越した純愛。変人変人言われてますが、ノブレス・オブリージュを信条とし、李悠のためなら(実際はしないものの)たとえ人を殺めることすら厭わないバーンスタイン伯爵の漢気。胸中は旦那様への想いであふれんばかりなのに、主人と従者という立場から相手の名誉を慮り、一線を引いてわきまえる李悠のいじらしさ(時々旦那様をぶん殴るけれど)。近ごろ主流のイタシテナンボなBLとは趣が異なりますが、心がほっこりあたたかくなります。病に倒れる男娼の少年の登場など、時にはせつない描写も有り。ヴィクトリア朝の文化や、少し時代は下りますが『日の名残り』『ダウントン・アビー』などの 英国カントリーハウスものが好きなので舞台背景も愉しめました。さて、残りの4冊も愉しもう！
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いいです。ひとつひとつのお話は短いんですが、全編、貧民窟から拾われて使用人として働く李悠と変人な伯爵さまの恋物語♪菅野さんは絵柄に古さを感じさせるんですが、それでも切なさや優しさを感じさせてくれます。李悠は美しく、おとなしいだけでなく、伯爵さまとのやり取りは笑えます♪伯爵さまは金持ちの道楽者なんだけれど、それでも真の愛情や優しさが伝わってきて嫌な気持ちになりません。弟夫婦や執事さんなど、脇役もなかなかいい感じです。異国情緒を楽しみながら優しい気持ちにになりたい方にはお勧めかな〜。