レビュー一覧

子供が発達障害を持っています。子供がまさにこんな感じで、すごくよく表現できてると思います。他の感想のかたもいるように、こんなの普通の子供でもあるよね、という言葉にどれだけ絶望感を感じながら育ててきたか。普通の子供でもあるから何なのか聞きたい。障害があるからといって全てにおいて奇異な行動を取るわけではないし、健常者のように行動できる場面もある。でもやはり健常者とは違う。普通の子でもあるよ、とフォローのつもりの言葉なんだろうか。でもその言葉は何のフォローにもなってない事に気がついて欲しい。

一気に読んでしまいます。勉強にもなるし面白いし、おすすめです。作者の方がまさか亡くなられていたなんて、、、久々に読みたくなって知ってショック大きかったです。きっと、もっと沢山描きたいことがあったと思います。思えば自閉症の事を初めて知るキッカケになった漫画でした。この漫画のお陰で大人になってから自閉症の人達と接する時に「この人達はこだわりが強くて五感が過敏だったりする」などの心構えが自然と出来ていて仕事でも上手くいく事が多かったように思います。

ストーリーは自閉症児のお母さん視点で進み、家族やご近所、子供のお友達などまんべんなく登場し、それぞれが自閉症の子供となにかしら関わっていきます。私的には、ちょうど良いストーリーかと感じました。極端に回りに理解があったり、逆に誰にも理解されないようなシーンは少なく、納得できるエピソードが多いと感じます。そううまくはいかないだろってことも多々ありますが、それはお話として許容範囲だと感じました。また、まだ完結していないですが、生まれた時から中学入学まではあまり書き飛ばす事なく描かれていますので、自閉症児の成長過程がきちんと見えて、良いと思います。最後までレンタルして読み切りたい作品です。

障害児のママさんには障害種問わずオススメです。大学生のころ、ドラマを見て大好きな作品でしたが、マンガは読んだことがありませんでした。娘が自閉症スペクトラムと診断を受けたとき、真っ先に思い浮かんだのがこの作品で、あっという間に全巻読んでしまいました。二歳ごろから多動で手をつないで外を歩くことさえできずいつまでもベビーカー。スーパーにも子育て支援センターにも友人宅にも行けず。オムツ替えをするだけでも泣き叫び逃げ回る娘をどうすることもできず、オムツさえも替えられない自分が情けなくていたたまれなくてもどかしくて…。公園も誰もいない時間帯に二人きりで遊ぶ日々。溢れる涙を堪えながら遊んだ日々…パニック、かんしゃくの連続に睡眠障害で眠れぬ日々。光くん、幸子さんと私達親子の乳幼児期とが重なる描写ばかりでとにかくリアルさを感じました。作者の方がしっかりと障害について理解を深めた上で描かれた本格的な作品だと思います。本当に勉強になります。そんな娘も療育を始めてからだいぶ落ち着き、知的な遅れはないので、作中に出てくる「友也くん」のような一見それとは分からないコドモに育っています。「ユニークな子」「個性豊かな子」「人懐こい子」とよく言われています。適切な支援がどれほど障害のある子にとって大切か痛感している日々です。成長するにつれ、問題はまた新しく出てくると思いますが、今後もこの作品を読み返しながら、引き続き子育て頑張りたいです！

こういう作品を見るについて、虐待防止が難しいと思わされる。「間違っていてもいいから」？間違いで鬼母扱いされた母親の心の傷はどうしたらいい。自閉症でなくても泣き止まない我が子に一番苦しんでるのは母親なのに、誰が理解してあげるのか。うるさがって母親を追い詰めて、トドメに虐待呼ばわり。この作品に限らないけど育児漫画を読むに連れて、「虐待児救出ヒーロー気取り漫画」が読めなくなる。地域に、社会に、本当に虐待されているのは母親の方だと思う。

この作品は、私が中学生の頃にはまって全巻読みました。とても勉強になります。とうとう完結したんですね。私自身、身体障害者ですが、色々な障害、病気をもっていて、世間から理解されずに苦しんでいる方が多くいらっしゃると思います。この作品が出た頃よりは理解は広まっていると思いますが、まだまだ差別は根強いと感じます。障害や病気をもっている人に関わらず全ての人が笑顔で生きられることを願っています。

実話かと思ったほどリアルでした。モデルはおられるそうですが、フィクションなんですね。自閉症児とその母親をとりまく環境、母親の思い、家族を含む周囲の思惑など、きれいごとではない現実を赤裸々に描かれています。無知による非難や悪気のない一言、あるいは悪意ある態度。それらがほんとあるあるで、我が子が発達障害と分かった時を思い出しました。それでも、光くん親子だけでなく周囲の人々を描く作者の目は優しく、最初は非難した義母や夫、保育園の保護者とも色々あっても和解し仲良くなったりで救われました。この母親は応援したくなります。一巻だけ読みましたが、涙がとまりませんでした。作者が亡くなり未完なのがとても惜しいです。

自閉症ではありませんが、うちの子供も病児です。いま一巻を読み終わり、そうそう、幼稚園受け入れて貰えなかったなあ、とか、就学相談役に立たなかったなあ、とか懐かしく思い出しました。うちは自閉症と同じく、外見では病気が分かりません。しかも発達障害は無いため、支援学級にも入れません。知名度が低く、患者数も少ない難病のため、普通学級に通いながら、学校の無理解と日々たたかっています。こうした読み物で、病児を持つ親が置かれた状況を色んな人に知ってもらえたら、と思います。

1巻が無料だったので読みました。今は認知されつつある自閉症ですが、親の苦労や気持ちなどが解るとても勉強になる作品だと思います。もし自分に自閉症の子が産まれたら、子供のクラスに自閉症の子がいたら、、リアルに考えさせられました。私の会社には数人の知的障害者の方が働いています。自閉症の方もいらっしゃいますが、彼らが社員をサポートしてくれて、会社の雰囲気を柔らかくしてくれています。そんな会社がもっと増えたら良いなと思いますが、それにはまず社会の理解が必要です。その普及の為にも、この作品を沢山の方に読んでもらいたいと思いました。

発達障害児を抱える家族や全ての人に読んでもらいたい。綺麗な絵柄だが、リアルな姿をしっかりとした取材のもと描いている。