レビュー一覧

最初は小公女セーラみたいな話だなと思っていたけど、女学校で生徒が団結して理事長と戦うところは面白かった。ラファエル関連でBLのような雰囲気が出てきたのでそれに期待してたのに、その辺のラストへの伏線回収がふんわりしてて分かりにくかったのと、期待してたBL展開も肩透かしだったのが残念だった。

賢いヒロインが様々な苦難や自身の出生を乗り越え、まだ社会での女性地位が低かった時代を懸命に切り開いていく・・・というお話です。が！読み終わっても、爽快感とか満足感とかはなかったですね。最初の方は面白かったんですが、話しが進むにつれイマイチになってきました。伏線も大袈裟な感じだし、なんせ登場人物に心が病んでる人が多いもんで。(笑)一応、ヒロインの恋模様もあるんですが、『へー、この男の子とひっつくんや』程度の感情しか持てなかった。全体的に壮大なストーリーにする為に、ややこしくしすぎた感があります。

もとさんの作品の中では珍しく、キリッとカッコいい系の美少女がヒロインです。お話もシリアス寄りでダークな部分もある重めな展開。もとさんは破綻のないストーリーを紡ぐ素晴らしいストーリーテラーなんですが、この作品に関しては大風呂敷広げ過ぎちゃったかな、という印象。謎に次ぐ謎だらけで、一応徐々に真相は明かされていくものの、頭の中ですっきりと1つの像を結ばないんですよね。破綻はないけど、うすらぼんやりとして。終わり方もハッピーエンドのはずなのに、爽快感がなくてしんみりするというか…。なんだか、夢々しい少女の殻を脱ぎ捨てて大人になっていく時のような、妙にリアルな物悲しさを最終話に感じました。そういった意味では、もとさんの作品の中で一番現実的と言えるのかも。

この作者さんは本当にこの時代の作品がお上手ですね。友情、恋、悲しみ、切なさ、夢、希望、漫画の域を超えた物語です。もとなおこ先生の大ファンになりました。

レディービクトリアン、ガーフレット寮の羊たちがものすごいおもしろかったので、購入したのですが、う〜ん、最初は勢いがあっておもしろかったのですが途中から方向がずれてきたかな〜。最終的に思っていたようなおもしろさがなくなってしまったのでちょっと辛口評価です。

無垢だった存在が、強く美しいレディになるまで姿を見届けられたので、わたしはとても満足できる読後感を得ました。少しずつ都合のいい部分はあっても（セディとアニーとか）大団円！フゥ！リアムとくっついて欲しかったので満足。最終的にはその一言に尽きます笑 こういった題材は好きでも毛色が合わないこともあるのですが女の子達の服などが本当に可愛くてたまら〜ん！最高にツボです。 この先生の男の子の寄宿舎の作品も読破した後でたまたまこちらを見つけ、ちょっと男の子の雰囲気似てるなぁと思ってたら同じ先生の作品でした、という。わたしはこちらの方が好きです。わくわくできるお話でした。

本当、序盤の少女時代はなかなか勢いがありましたが、成長するにつれキャラの背負った事情や時代背景的が結構ハードなためちょっと作品の雰囲気が重苦しくなってしまいましたね。でもラストは割と好き。

気力も根性もある主人公には好感が持てます。ラファエルの過去が暗示的過ぎて分かりにくいのが問題。あと、主人公の父を始め一部の人間が、どう綺麗に描写しても変態にしか見えない処も残念でした。なお、名前だけですが、過去作「レディー・ヴィクトリアン」のキャラが一人登場します。

小公女セーラのような…にしてはクリスが強すぎる、魔女も酷いという出だしだったけど、立場逆転とか親の真実とかがわかるにつれ、ゴチャゴチャーとして最初のワクワクが薄れてきちゃいました。あとセディ！えーあんなに心の支えにしてたのに、なんでー？！クリスが逞しく成長して夢を叶えたのはいいんだけど、そこが気に入らない。

絵柄やレビュー数だけで判断せずに読めて本当に良かった。主人公の強さがたまらなく格好良いです！また、どこか懐かしい気持ちになります