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何冊か続く犬シリーズの一作目です。比較的過去の作品である分、文章的に読みにくい部分はあるかと思いますが、それを補って余りある面白さです。(BL的にも、刑事モノとしても)恐らく健気受けが好きな人には堪らない作品ではないでしょうか？大好きな主人(攻:智重)に冷たく当たられるにも関わらず、一生懸命役割を果たそうとする犬(という名前の人造人間(受:信乃))の姿にやられます。健気に、しかし体を張って戦う、男前な受けで、常に敬語な信乃は非常に可愛いです。攻めの智重にもきちんと理由があった上での冷たい態度なので、その辺も納得出来るかと思います。続編の「茨姫〜」も非常に面白く、普段は買わないのですが、どうしても続きが気になり、同人誌まで買ってしまいました。埋もれてしまっているのが勿体ない作品ですので、ぼろぼろになってしまう受けが大丈夫な方は是非読んでみて下さい。おすすめです。

人形である信乃は犬の持つサガ通り主人に忠実で愛される事が栄養に匹敵するという設定で、トラウマ持ちの主人・智重に冷遇されストレスを溜め出す中、２人の仲を大きく変える事件により漸く和解？？愛される喜びに信乃が一水に全部語りたいと思う場面に「あぁ良かったね」と一水でなくとも思います。近い未来、人形が人間の代わりに危険を背負う日が来るのかもしれない。喩えそうであってもこの作品の様に愛をもって従えて欲しいです。