レビュー一覧

いい話です。内田先生の作品といえば、人間のこーいうやな感じあるある、いるいる！　みたいなとこを極限まで煮詰めたキャラ同士がドロドロの展開を繰り広げる、みたいなイメージがありまして、面白いけどこわい！後味悪！！みたいな話が多いと思ってたんですが、この本はちょっと違いました。少し人の描き方が甘くなったというか、ダメな人間についての描写は相変わらずながらも、そーいうダメな人達も長い目で見たら、少しは成長したり良い方に変わったりすることもあるかもよ？　みたいな、ほんのり前向きな話が多め。初期の破滅的テイストが好きな方にはちょっぴり物足りないかもしれませんが、個人的には穏やかに読めてとても好きな作品集でした。ドロドロしたのも嫌いじゃないけど、ガチバッドエンドはちょっと読むの疲れるよねー、くらいの方にはおすすめです。

あーいるよねこういう人…って何度も思わせる作品です。思うんですが…読んでてちょっとイライラしちゃいます(笑)

この漫画大好きで、借りたの2回目です。自分が40代なら、色々な角度で共感できること満載です。春菊さんは、多分身近にいたら絶対友達にはならないタイプなんでしょうが、なんでこう万人が納得してしまうような漫画が描けてしまうのか…。切ない40代、どのエピソードも、必ず希望かあるエンディングで読後感がいいですよ。

内田春菊さんのマンガは、昔から恋愛モードになると読みたくなる。男と女しかいないんだなって、とてもためになる。でもそのあとドロドロ過ぎて食傷気味になる笑 この本はハッピーが待っている…かも！くらいの終わりで、パンチは少ないけど、好きです。穏やかな夫婦になりたいだけな独身女には、ファンタジーとして楽しめました！

久々にじっくりと春菊さんの作品を読みました。長く作家さんを続けられていると、作品に年月の重なりが感じられて、良いものだなあと思いました。描く方も読む方も、少しずつよれて丸くなった分、わかる面白味もあるんだなと。全盛期の春菊さんをご存知の方も、そうでない方も機会がありましたら是非。

しみじみと、内田先生も齢を重ねていらっしゃるのだなぁ、と。心の機微の描き方が、より一層深くなったような。繊細な味わいが増したような。読後は秋空を眺めたいような、そんな気分になりました。

今アラフォーの人は、間違いなく共感するところがたくさんあるはず。漫画なんだけど、文学作品を読んだような充足感がありました。内田春菊さんは読んだことない、または苦手という人にもオススメしたいです。

そもそもあまり好きだと思えない作家さんなのですが、レビューで昔と少し変化があったと書いてあったのもあってみてみました。マイルドになっている、のでしょうね。嫌悪感は薄れました。何だかどの女性も最後には折り合いをつけていたけれど、それが現実なんだなぁと思うとなんだか悲しくなりました。浮気してる旦那がもう、見た目も中身も生理的に受け付けなくて読んでてきつかったです。よくこれと続けていけるなと感心しました。

リアルというか生々しい。結婚できないぶりっ子なおばさん、若い男に恋をしてもどこかずっと冷めたままの女、旦那とのレスに不満を抱きながら夫や娘に馬鹿にされていることもストレスで不倫の恋を求めてしまう母。どの話も胸がチクリと痛いけど、どこにでもいそうで、少しだけ共感してしまうそんなリアルさ…私は母親をちょっと馬鹿にした目で見てしまっていた娘側の視点もわかるのでギクッとしました。

まだ20代ですが、40代になるとこういう風に色んなものが落ち着いていくものなのかなと思いながら読んでいました。夢ばかり見ていない感じで、リアリティがあってすごく好きです。