レビュー一覧

和洋折衷明治時代のファンタジー。読了感が爽やかで、美少年がいじらしく、美少女がかっこいい！この作家さんのギャグ漫画以外のものを始めて見ましたがこれはよいものですね。続きが楽しみ～

番子さんの本はエッセイは読んだことがあってもストーリー物はこれが初めてです。さすが『歴史学科卒業で、卒論を明治天皇で書いた』だけあって地に足ついた世界観。言葉遣いや軍服などの細部にわたる拘りを、押し付けがましくならずさらりと描き上げるセンスの心地よさ。読後感爽やかな極上の物語です。

仔犬のような主人公が徐々に大人の男になっていくのがたまりません。どうしても少女漫画のヒロインは恋愛脳になりがちなところ、他に自分の重きのある陛下は今までにあまり見ないヒロインだなーと思いました。あと強いけれどキツくないところも、美しいけど華美でないところも作者さんの拘りを感じます。ここで！というところで終わっていて思わず声が出ました（笑）続きが楽しみです。

はあああ、これはいい。田辺聖子が元気なら読んで欲しい！さすが、明治を学究なされた御仁だ。少しワタシらに分かりやすい言葉になってるけど、大正帝を女に、して、昭和帝を弟とは恐れいった。柳原がやなぎはらで歌詠みで、ヤナイハラ二位の局でないのが面白かった。うーん、これは楽しい。満足じゃ！

珠玉の作品です。女帝と出仕の少年の恋愛物語ですが、言葉遣いやとりまく環境などリアリティに溢れていてとても好きです。触れる事すら憚られる恋愛というのはいいなあと思います。全巻通して雰囲気が壊れないのでおすすめ。

表紙を見たとき「BL物か」と考えたのは私だけではないはず。(髪が長いのは女性でした) まだ小さい弟のために中継ぎの天皇になった内親王と彼女に仕える少年の話です。外国人の登場人物もでてきて、「戦争？」との不安もあります。無邪気に恋をして両思いになってハッピーエンド、には簡単にはいかないようで、続きが楽しみです。

架空の国で帝として異母弟の東宮の中継ぎをする彰子と、その出仕として仕える御園の身分違いの恋物語が遂に完結しました！1巻から一気に購入して駆け抜けましたが、周りからの妨害に次ぐ妨害にもめげずに静かに愛を育む２人の姿に胸が久々にときめきました。ネタバレですが一度帝となって退位した後も女性は結婚も出産も出来ず一生を独り身で終えねばならないしきたりなのにも関わらず、御園は生涯をかけて臣下として仕えることで寄り添う覚悟を決めた所で泣いてしまった・・・。いわゆる少女漫画にありがちな愛の形では有りませんが、寄り添う事もまた確かな愛なのだと知るには充分な作品なので是非読んでいただきたいです。短編の後日譚もあり、世代が変わって帝になった異母弟の息子である甥のお話も良かったのでこちらもお勧めです！

少女マンガですが、中年男性（本人）もまったくＯＫ、オススメします。主人公の男の子が一人の男性へと成長する様もいいですし、ヒロインが少しずつ主人公に恋心を抱いていく様子もいい。また、時代考証や宮中や公家の文化や言葉もしっかりと調べられているもの好感が持てました。よって、年代を問わず、恋愛物、時代物のどちらがお好きでもオススメできます。

期待せず読んだらどはまりでした。設定、内容がしっかりしており、読み応えのある作品でした。

たまりません、きゅんきゅんします！時代設定がまたすてきで、斬新だと思いました。ふたりが今後どうなっていくのか、楽しみでなりません！ついつい応援したくなります！