レビュー一覧

若い頃書籍を持ってましたね。僕にとって少女コミックの原点ともいえるカーラ先生こと川原泉先生。どれもオススメですが、最初の１冊を探していたらきっとこれです。紹介にもありますが、精神科の開祖と言えるフロイト氏が、私語提灯作りをして現世に現れる。丈夫な「夢」の提灯。東西セットなのに少女と青年は１個ずつ分けて買ってしまう。そしてそこから不思議なことが･･･というもの。熱い恋愛が合ったりするわけじゃないですが、家族、成長、人の思い、ものすごくたくさんのメッセージが押し告げがましくなく込められていて、この登場人物たちの心に寄り添うことで癒されていきます。まさにカーラ節の真骨頂と言える作品です。オススメです！

風呂糸屋って、、、少女漫画にフロイト先生とは、なんて斬新な組み合わせ。この作者さんのSFも好きです。

表題作はよかったが、他はあまりにも時代の流れを感じすぎて余りはまらず。文庫版だからか、各初出が書かれておらず分からなかったが、他のは絵柄から初期の作品なのかなあ。価値観のギャップが大きい。でもこんなんだった時代の記憶がないわけでもない。久しぶりに川原作品にふれて、笑う大天使を読み返したくなった。

やや社会から爪弾きされがちな立場の人間を、一見ほのぼのと、でも切なく描くのがうまい作者さんです。デフォルメ絵を受け付けられない友人がいたので、一度サンプルで確認される事をおすすめします。

ファンならお馴染みの敦子様が出てくる表題作品の他に、カーラ教授の初期作品も入っているので、線や絵、構成の新旧が楽しめます。風呂糸屋さん、今はどこにいるのかな。小田原の象さんもだいぶ前に亡くなってしまいましたよ。

夢の提灯のおかげで奇跡的に命を拾っても、それでめでたしめでたしでは無く、後に続く借金地獄。シビアな現実とファンタジックな要素の加減がうまいんだろうなと思います。

説明文も多いし哲学的なことも言っているのだが、すっとぼけた絵とゆるゆるなストーリーが堅さを流してくれる。心にひっかかるものを思い出しては何度も再読してしまう。深く考えずに流れにまかせて感じるべき漫画だ

この作品で小田原城に象がいることを知り、いつか行ってみたいと思っていました。フロイト博士を元にこんな物語を作れるのがすごいです。

久しぶりに読んで、これこれ！と嬉しくなりました。川原泉らしいストーリー。勉強にもなるし、登場人物がみんな真面目ないい人で頑張り屋さんで、切なくなるほど素朴なんですよね。

フロイトと提灯と小田原という、普通の人は発想しない組み合わせでこんなにも感動的なストーリーが作れるのがスゴイと驚きました。