レビュー一覧

少女が大人になる前の少女の煌めき…。恋に悩む者、進路に悩む者、夢を追う者…。泣いて、笑って、最後には凛として前を向く。どのお話しも、悩み、苦しんでも、一歩を踏み出す、不器用な女の子達の素敵な物語りでした。「過ごした時間をおいてゆきますから私の姿形、忘れはしませんわね？」この台詞は、一番初めに入っている物語りの中の主人公の少女の台詞です。相手はシンデレラの王子さま!!不思議な少年にいざなわれ、絵本の中に入った少女は、ドレスもガラスの靴も履かず、身体１つで王子の愛を手に入れる。そして、城に来て欲しい!!と言う王子に、あの台詞を言うのだ。自分で歩き、夢を手にする!!と少女が大人への扉を開ける瞬間だ。この本の中の物語りは、どれも出会いの大切さを教えてくれる。素敵な本との出会いに感謝!!

あー、泣いて頭いたい〜。高尾さん好きだー！！

読み切り集だから可もなく不可もなくかなと思っていたら、どれもとてもよかったです。

この中に掲載されている「スロップマンションにお帰り」が雑誌掲載当時から大好きです。読み終わった後、あーあーそういうことかあ…と思わせられるお話です。高尾先生のお話は、優しくてでもちょっとだけ切ない雰囲気がある気がしますが、そういうところも含めて大好きな作家さんです。

絵が私よ知っている作者さんのものとは少し違いましたが、内容はどれも素敵でした。

少女漫画の王道と思います。どれも良い作品ですが､物足りなさも感じました｡作者の長篇から読んだため､読後の余韻が感じられなかったのがなかったのが残念です｡でも好きな漫画家さんの１人です｡