レビュー一覧

この作者さんの漫画初めて読ませていただきましたが、私はすごく好きです。上巻は序章といった感じです。下巻にはたっぷり詰め込まれていると思います。マニの心情の変化や、ノゾム（ゾム）の心の変化など絵からひしひしと伝わってきます。話の内容も新鮮で（外国が舞台・原住民・研究者・カメラマ）ＢＬというのに括るには勿体ないような作品だなって思いました。

「千」も凄く良かったですが、この「ライアテア」も凄くイイ！「千」を読んだ時も思いましたが、本当にＢＬ枠で括るのはもったいない作品です。それぞれの作品の世界観がちゃんとあって、読みごたえあります。「ライアテア」の読後感、私はある種の爽やかさを感じました。お勧めです！右半分が見えないのが残念ですが、カバーデザインも南国感があって良いです。「そんな二人のこれからは、また別の機会に」とあったので、それにも期待です。

ああ、いいなあ。なんか、とてもいい映画を見たあとのような心持です。みなさん仰ってますが、とうにＢＬ枠は超越している。○○攻だの、ナントカ受だの、もうそんなカテゴリはどうでもいい。本当にしっかりとした「物語」って感じ。周囲の人々のあたたかさが、またいいんです。いや、もちろん差別とか、世間の厳しさとか人間の暗ーい部分もリアルに押さえられてるんですが、本当に主人公二人の身近に存在しているキャラたちが、やさしくて本当に温かい。人間像に奥行きがあって、どのキャラも皆魅力的です。後日談、ぜひ見たい！

二人の男の、喪失と再生の物語です。ＢＬ好きとしては、これをＢＬで描いて下さったことに感涙なわけではありますが、実は相手が男か女かとかは些細なことで、互いにこの相手以外では再生はなかったのだと思わされます。数多のＢＬとは一線を画す骨太のストーリーだと思います。それにしても、先住民として生きていた頃の若かりしマニ、美しすぎて眼福。

作者買いしました。描写が人も背景もキレイなことと、ストーリーの深さが好きです。人気カメラマンでありながら片方の視力を失うゾムと、ガチムチ肉体美のネイティブかつ聡明なマニ。エロエロな感じはありませんが、がっちり体系の2人が交わる熱さはある意味、類がない激しさです！！！自身の気持ちに気づいて、互いを欲すると頂点はこうなるのかと・・・。お互いが相手の魅力に惹かれあいながらも、素直になるのに気付くまでがニクイです！

商業で出されるずーっと前の同人活動とかその辺の十年ほど前からずーっと好きな作家さん年々身体の描き方が素敵になっていかれる…もっともっとたくさんの方に読んで頂きたい作家さんの一人！

カメラマン×元・原住民という少し珍しいカプです。まず絵が独特で好き嫌いはあろうかと思いますが、肉体美が素晴らしいですね。ゴツいムサい系が苦手なんですが、相当ガチムチにも関わらず刺青だらけの裸体などは神秘的とさえいえる美しさで、主役のカメラマンが惚れるのも納得という感じ。そして肝心のお話なんですが、丸ごと２冊全てが彼らのお話で、先の方が書かれている通り１巻は嵐の前の・・・といった所で終わっています。２巻ではややページ数増えてはいるものの、ちょいと話が急展開でラストは詰め込んだ感がありましたが、気になるほどの不自然さでもなく概ね満足です。Ｈは少なめだけど緊張感があってドキドキしました。ただ攻も受もちょっとガッチリなんでそこだけご注意を。インディアンとか原住民が好きならオススメです。

過去に置いて来た「楽園の記憶」と「悲しい記憶」を呼び起こす存在が現れ、孤独に生きる現在を愛を与えられ与える事を知り再生していくお話です。だれもが持っている過去に語りかけてくるような響く作品です。デビュー作の『タンゴの男』もおすすめです。

それぞれのキャラクターがたってて素晴らしい。主人公達だけでなく周囲の人達も素敵です。二人の感情だけでなく弟だったり、育ての親だったり色々な人の想いもちゃんと伝わってくるのが良い。徐々に変わる心情とかその人の抱えるトラウマだとかそこまで読ませるって凄いなぁと思いました。読み終わって満足してそう言えば下心だけで選んだBLだったっけって思い出しました。個人的にエロ自体よりも最後に二人が裸で寄り添って話をしてる頁が妙に好きでした。

岡田屋先生の作品は、「千」シリーズから2作品目ですが…言葉では言い尽くせないくらい、感動しました…！性別を超えた深い魂の結び付き、その運命の美しさ・壮大な愛に涙がこぼれました…。ゾムやマニ、グレアムの台詞の一言一言が胸に染み込み、完成された鮮やかな描写に心打たれました。私のBLランキングを超えて、オールジャンル漫画ランキングのベスト10にランクインします！！ラストのBL部分をカットして、普通の友情ストーリーにして、スピリッツあたりの雑誌でフツーに掲載していれば、もっともっと広く有名になっていた…とは思いますが、作者はメジャーにしたい訳ではなく、あくまでもLGBT(性的マイノリティー)に対するポリシーに基づく、こだわり抜いた世界観の創作に徹していらっしゃるのだと思います。岡田屋先生の千シリーズ以外の他作品はWebコミックではアップされていないようですので、早速Amazonで全作品、注文かけました★希有な才能ある素晴らしい漫画家さんだと思います。