レビュー一覧

結構古い作品らしいけど、依田さんの雰囲気はそのまま。10年経つと絵柄がものすごく変わる人もいるけど、この人の絵は安定してる。エロが少ないのも特徴といえば特徴かな。表題作はオオカミ人間と人間のカップル。早死にするであろう恋人を思う気持ちが静かに伝わってなんともいえない気分でした。後半の「殺人者のプロファイル」ははじめは何の話かピンと来なくて。じっくり読み返してやっと筋がつかめたってところです。

前半は表題作、医大生と混血狼男のお話。いずれ訪れる狼男との別れを覚悟しながら寄り添っていく医大正くんの心情が、折に触れじわじわと表現されていて、切なさが胸に迫る物語でした。後半は即席高校生バンドのミステリー物。回想などで伏線があちこちに張り巡らされていて、読んでいる間はもやもやしますが、読後は「なるほどー」とすっきりしました。どちらも読み応え充分です。

古めの作品ですが、この方の作品は今見てもそんなに違和感ないですね。前半の表題作は人狼×医大生で、二人の加齢のスピードが異なるというのが話のポイント。別離の時は描かれていませんが、いずれ訪れるその時を感じる切なさは漂います。後半は、主人公采司が好きな秦野と一緒に居るための口実に人を集めてバンドを組むのですが、この采司という人が実は愛され体質ながら周りの人の気持ちまで深く考えた行動をせずに自分の恋愛に突っ走るもんだから、皆を振り回す形になって事件を生むわけです。意外な事実もあったりして、サスペンス要素のやや強い一冊。信者さんの多い作家さんですが、私はなんかこの方の作品はいつも狐につままれたような気分。夢中で読むのですが、冷静に考えると果たしてホントに面白かったっけ？って(笑)。いやま、面白いですけどもね。登場人物のズレっぷりにはイラっとすることも多いです。

この作者様の書く漫画は、BLという枠で括ってしまうのが勿体ない…本当に素晴らしい人間ドラマを書かれているんですよね。表題作の続編を是非とも読んでみたいです。二人に運命の別れが訪れる時とか…作者様がどのように描かれるのか、すごく興味があります。

絵が綺麗で、お話も素敵で大好きな作者さんです。

絵がきれいで、ストーリーがしっかりしています。何度も読み返しました。

絵が可愛い。エロ度は低め。悲愴な設定もあるが、作者の感性でフワフワした印象。

人狼の成長スピードの早さに、未来を考えると切なくなりますが、それでも今を生きる二人が幸せであるならいいなと思いました。

続編楽しみにしてたので、やっと読めた嬉しさで一気に読んでしまいました。色々あるけど周りも雪解けのように春が来て良かったです。今からもう一度、今度はじっくり読み返したいと思います。

作品が古いので絵は少女漫画のようですが、物語はしっかりしているので絵に抵抗がない方は楽しく読めると思います。