レビュー一覧

この作者さんのってちょっとエロが特殊な気がして、最近読んでなかったんですが(私が痛いのとかショタが苦手なだけす。好きな方はごめんなさい）でもこれはちがーう！すごく良かった！Ｈシーンは、相変わらずはっちゃけてる気がするけど、同級生同士だしＯＫ,３巻使って書いてあるのもすごくいい。なんかBLってページ数が少ないからどうしても話が唐突だったり物足りないなというのや逆に２巻使って中身はそんだけ？やおいじゃーというのが多い。そんななか三村家の息子は納得の内容でした。そして全篇通して流れる仄暗さがある(西の山を象徴とした)と思うんですが、けしてこれが嫌な感じではなく、重苦しいわけでもない。独特の空気感です。笑えるところもあるし(あかんぼの出てくるとこ)主人公達が幸福になった時に救われていない兄がチラリと登場するのも、甘さの中に苦さを感じたというか、みんなが皆幸せになるわけない、当たり前だけど、どきっとした。このたった数コマで大きな余韻がうまれた気がする。いやーほんと良かったです。それぞれ三チケで読めるから是非通しで読んでみて！損はないです！

話として全体的には面白い…というかすごく引き込まれてあっという間に全巻読んでしまいました。でも展開がなんというか、イライラしてしまった。自分の都合(感情?)で勝手に相手に冷たくしたり突き放したりまた近づいたり。弓をを好きだと言いながら簡単に他の人(しかも好きな人の兄弟)と寝たりハッテン場に罪悪感なく行こうとしたり…。一見ずっと片思いで一途そうに見えてそうでないというか…単純にＢＬとして自分の好みではなかった、という感じですが…。最初はもっと暗かったり重かったりするのかなと思いましたが(その雰囲気が自分は好みだったのですが…)他の方も書いてますが最後の方は普通のＢＬになってて残念でした。

すごくいいです！これはぜひ三冊連続で読んでいただきたいです。二人の気持ちのすれ違いが切なくて泣けてしまう場面もあるけど、本当にゆっくりと、ゆっくりと、距離を縮めていく二人が愛しくてたまらない。あきらめきれないものと、あきらめられるもの。それを見極めた人だけがたどり着けるゴールがあるんですね。読み終わった時、じんわりと心が温かくなります。あとは角さん（弓のお兄さん）にぜひ、幸せになっていただきたいです。角さんだけの続編があってもいいくらい。

１巻と２巻はディープな内容も含みつつ、メンタルの暗さをどのように終わりにもっていくのか・・・そして３巻、「なんか、普通のＢＬになってる」って感じでした。三村家の息子というのは兄の角のことも含まれると思うのですが、角の事はとても中途半端に終わってしまっていて残念。敏と弓の関係は３巻分なので進みがゆっくりだしその都度心理描写も丁寧でちゃんと伝わってはきたけれど、弓の中にあった黒く暗い部分はいつの間にかなかったことになってるくらいピュア男子になっちゃってて残念でした。１巻はちょっとヘビーで重さに耐えられるかな・・・と心配したくらいなのになぁ。エッチシーンも白修正が入りまくってて興ざめ。どういう基準で修正いれてるんでしょうか？全然入ってない作品もあったりするので、担当者のさじ加減で操作されているなら読んでる側にも作者さんにも失礼じゃないでしょうか。この作品自体は面白かったと思いますが、この作者さんはエッチシーンにも力を入れて描かれているようなので、作者さんの気持ちを思うなら書籍で手に入れた方がいいのでは、と思います。

お互い勇気がなくてなかなか近づけない感じがリアルで良かった。ハッピーエンドなんだけど最後は涙ぐんでしまった。そしてお兄ちゃんの過去が辛すぎる・・・。ずっと独りで耐えてきたなんて。ジムで鍛えたり、何かあった時には自分しか頼れないって言った時に、もしかしてとは思ったんですが・・・。３巻全部読み切って一番印象に残ったのお兄ちゃんかも。一番複雑な人ですから。初恋以降は本気の恋愛もしてない（できない？）みたいだし。誰かお兄ちゃんの孤独と心の闇ごと抱きしめてあげてー！明治先生、お願いしますよ(泣)

読んでヨカッタ！！エロも程よくて恋に落ちてゆくスピードも大事にされていたし、なにより敏が「奇跡」って感じている様子に泣けてきた。無理かもしれないとあきらめていた人が自分を愛してくれるなんて本当に奇跡と感じてしまう。

少し癖のある絵柄なので、サンプルで敬遠された方もいらっしゃるかもしれませんが、ぜひ沢山の方に読んでいただきたい作品です。ベースは主人公、弓と敏夫が両想いに至るまでのお話ですが、二人が人間として成長していく様をとても丁寧に描いていて、読了後は大きな感動に包まれました。３冊一気に読むことをおすすめします。

読み終わってひたすら上手いなあ…と溜息が出ました。伏線のはり方と回収の仕方、大人社会と子供の世界の絡め方、子供たちの内面の成長、親の愛情、ぎっしり詰まっていますが詰め込みすぎているわけではなく、ストーリーの長さに見合った充実感ある内容です。全体的に暗くて思い雰囲気ですが、ラストは将来の展望を感じさせる良い終わり方だと思いました。お兄ちゃんの幸せになる姿が見られなかったことだけが心残りですが、それはこの話の展開の中で語られるべきことではないと納得できます。線・仕上げの荒い絵ですが、表情の細やかな表現や全体のフォルムの取り方は上手いです。重い話が苦手でなければ、読んで損はありません。

とても面白く読んだのですが、冒頭から出演の角さんの伏線が3巻の過去編で点と線が繋がり、私の心の中で火山噴火並みの科学反応を起こしてしまい、主人公がすっかり角さんになってしまいました。そうなってくると何も知らない無垢な主人公に愛情が行かなくなり、恋の行方の感動も薄らぎました。これは私個人の問題で、作品自体は素晴らしいのだけれど、私は角さんが愛しいです。それとお母さんが素晴らしい方で、読んでいて安心出来ました。

うーん。何かイマイチ。３巻まで読みましたがそれぞれ違う人が描いたの？って思うぐらい作品のテンションがバラバラ。軸がぶれまくってる感じがしました。それにメイン２人はうまくいきますが作品のキーマンであるお兄さんは何も報われないままフェードアウトしてしまったので何だかモヤモヤ。かなり辛い過去もありそうなのに可哀想。あとお兄さんの代わりではなくお兄さんが代わりだったことをカミングアウトしないままうまくいって終わってしまったのでそちらもスッキリしなかった。そこかなり重要だと思うんですけどね。ストーリー、キャラクター含め全体的に思いやりというものが足りない気がします。一応ハッピーエンドですが読んで幸せな気持ちにはなれなかったので無期限はナシです。