レビュー一覧

これまで読んできた中で１、２を争うほどのヒット作です。主役二人が好みのタイプなのもありますが、絵の美しさや話の丁寧さが素晴らしいバランスを保っており、エロは３巻まででほとんどナシに近いにも関わらず、この満足感は何でしょうか。ついでにいうと、オジ様系が苦手なのですが、そんなことはどうでもよくなるくらいにハマりました。二人の内どちらかの心情はよく描けているが、片方の気持ちがわかりにくいというパターンも多い中で、これは双方とも感情移入してドキドキするほど気持ちが伝わってきます。過去作品は今一つ好みでなかったので多少不安でしたが、これは文句なしの五つ星です。

画力には定評のある作家さんですが、ここまでだったっけ？と改めて感心しました。骨格やバランスが素晴らしいとは思ってましたが、表情の豊かさに目を奪われます。「物語がゆっくり進む」というレビューが多いですが、ヨウイチ（主人公）の性格を考えると、2巻の後半からは結構急展開だと思います。私は間延びした感じは全くしませんでした。この作品の魅力は何と言っても、登場人物の年齢差でしょうか。登場人物が大人組と若者組に分かれていて、大人達はよくも悪くもとてもオトナで、若者達は清々しいほどに若い。そういう描写がすごくリアルで、時に笑えます。その大人組の一人と若者組の一人がカップルなのですが、なんとも微笑ましくて、こういうのを「萌え」って言うのかー、と気づいた次第です。

主役の容貌は確かに雰囲気があって魅力的ですが、お相手がヘタレ過ぎて全然惹かれる要素がない。話も無駄な伏線ばっかりで、特に５巻はそれ必要？このくだりは何だったの？と思わせられることばっかりで、評価がダダ滑りでした。で、引っ張りに引っ張った蓉一が性格破綻した親の事情っていうのも、その程度？性格破綻は生まれつきではなかろうかとさえ感じました。父親の蓉介にもそこまで周りの人を惹きつける素養がなかったし、見た目？結局見た目だけ？雰囲気いい人？雰囲気可哀相な人？という感想です。以下ネタバレ！！！になりますが、｢俺はもう迷わない！｣とかってドラマティックに走り出したにも係わらず、｢今の俺にはまだ資格がない｣とかって扉もノックしないで帰ってくるとか、次の頁ではもうその数日後になっていて、引っ越して来ることに決めたから(資格が出来たから)｢引っ越し手伝え｣って呼びに行く、とか、意味不明！それならドラマティックに走り出す前に引っ越し決めて走り出せばいいんじゃないの！？ってことの連続でした。きっと本誌の掲載頁に合わせて引き伸ばしたんだろうな~くらいのお大人の事情？盛り上げどころが台なしになってました。とどめが｢花は咲くか｣ってタイトルなのに、最終話のラストシーンの語り部が｢二人で蒔いた種は｣｢何度も枯れて未だ咲かない｣っって、それなに！？いい過ぎたら申し訳ありませんが、ここまできてまだそれかよっ！絵と文が一致してないし、全っ然、未来を膨らませてないし、期待感出てないし、盛り下げてどうするっって。日高さんて、こんなでしたっけ。絵は好きですが、かなり頭痛がしましたので、少し評価低めです。

何度も何度も、読み返し読み返し……　そうしたくなる・せずにはいられない。もうね、宝物のような本☆。　　ウルトラ不器用でかたくなだった主人公：蓉一が、桜井さんと出会い、惹かれ、ゆるゆると心開いてゆく様が、丁寧に丁寧に、文学的緻密さで描かれ、“いつから？”“どこで？”と、思い当たる地点に立ち戻って、読み返し読み返し……。　閉ざされていた蓉一の心が開いてゆく様は、花弁のようで……　蓉一自身が花なのだろうなー、と。桜井への想いで、あでやかに花開いてゆく……　酔芙蓉？？　蓉一も◎だけど、広告代理店の激務に忙殺されて、よれよれになりつつ、バリバリ働く桜井さんが素敵です☆☆。　要所要所に入って来る職場描写が、リアルで臨場感あるし。　蓉一の周りの人々、桜井の職場の人たち、どの人も“その世界で確かに生きてる”感じがあるのも素晴らしい☆。“それぞれにシアワセになって欲しい”と、見てて素直に願える、素敵な人たち。　　読み返すたびに愛おしさ溢れ、何かに向けて邁進したくなる、自分的にエポックな１作。

自然の中の大きな古民家（お屋敷？）に暮らす大学生と中堅のバツイチサラリーマンがゆっくり恋に落ちるお話。レビューがすごくいいのでちょっと期待はずれ？感があってすみません。なんというか、メインの二人がいつ惹かれあったのかわからないというか、正直爽やかすぎて色気が感じられず、二人ともただのノンケの青年にしか思えず…二人が恋愛関係というのがなんか不自然というか。。自分の中では壊滅的にしっくりきませんでした。劣情のれの字もないというか…お屋敷の佇まいはとっても素敵です。下宿のメンバーに女の子でも混ぜたら二人の関係が目立つのかな？うむむ…

早く読みたい続き！こう言う心の流れ等を丁寧に書いてある話、大好きです。肉体関係に直ぐなだれ込むタイプと違って、会話や表情で読み手側も胸がキュンとします。「セブンデイズ」とか「同級生」辺りが好きな人は、これも大好きになるんじゃないかな？

最終巻が一番つまんなかった。ページ数はあるけど、話を伸ばしてるだけで、中身が。。。これで10チケって、高いよ！

何よりまずは絵がとても素敵でした。あと攻と受がどちらになるかはだいたい分かっているのですが、それがたとえ反対になったとしても違和感のない受の女性化されていないところも良かったです。まだ一巻なので全ては始まったばかりの感ですが、続きがとっても楽しみです。

最終巻まで読んでの感想です。ちなみに作者さんの大ファンですべての作品を読んでます。正直、これだけの話題作でこのラストは残念。たいした謎が明かされるわけでもなく、予想外のラストがあるわけでもなく。確かに古いお屋敷や風薫る広大な庭は素敵な雰囲気でした。しかし五巻まで引っ張るような話かなぁ？この作者さんが人気作家だから許された長大さだと思ってしまった。確かに二人が結ばれるまでの心の動きは好きでしたが、それにしても長すぎる。キャラに関しても、どうして桜井さんをみんなが無条件に受け入れてしまうのかよくわからない（そんな特別な人かしら）し、蓉一もこの作者さんらしいツンデレ美人受けですがなんだかえんえんと拗ね続けてるような。たいした事件がおこるわけでもなく、キャラの成長もあるようなないような？このそこはかとない雰囲気重視の話は少女漫画とかならいいのかも。大好きな作家さんなので辛目につけました、すみません。

日常の忙しさに流され、何処か冷めた自分を自覚している桜井。感情を表さず、何事にも無関心な蓉一。その二人の心が触れあい、感情が揺れ、少しずつ色付いてゆく恋が丁寧に描かれています。もはやそのゆっくりさにはまってます。キュンとくる大人の恋を一緒に楽しみませんか？コミックスは現在４巻まで、どんな美しい花が咲くのか！５巻が待ちどうしいっ・・・１年に１巻で発売されていたものが、毎週発売なんて素晴らしい。