レビュー一覧

超大型犬を飼うゲイの男。アメリカっぽーい！ストーリーは上品だと思いました。

短編で、ベッドサイドの描写も無いですけど、変に曖昧な終わり方もせずに完結するし、素敵な作品だなと思います。12月でクリスマス関連のお話しが読みたかったので、ほっこりして丁度、良かったんです。

コミュ障気味の主人公と大柄で大らかな相手が、お互いの飼い犬に引っ張られて家族になる話しです。とてもほんわかした物語。命を救われた犬が今度は小さな生き物を助けて家族がますます賑やかになるだろうラストも良きでした。

犬好きならきっと気に入る掌編。2匹の犬とその飼い主の偶然の出会いから、気持ちがゆっくりと高まる様子が、アメリカ中西部の凍えるようなクリスマスシーズンを背景にていねいに描かれていて素敵です。ただ、翻訳の硬さが最初から最後まで気になったのが本当に残念。訳者の方も悩んだのでしょうが、中でも犬を「彼女」と示す文にはひどく違和感を覚えました。