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昔のギャング映画みたいなシチュエーションがいいですね。こういう舞台でのBL、期待してます。

力強く狂おしいのにきらめく、どこか大人のおとぎ話を見ているような物語です。爵位とバース性が起こす、秤のように揺らぐ関係値が秀逸。かたや置いてきた自己を芽吹かせられるエイロック、かたや蓋をした執着を引き摺り出されるクロップ。二人のケミストリーにより運命ではない“はずの”宴の幕が上がります。貴族的なお約束の応酬である、含みのある物言いを楽しめるので、硬派な雰囲気が好きな方にもおすすめです。伏線も多く、毎話の更新が待ち遠しいほど、止まない美しさに魅せられています。

絵はフルカラーで読みやすいです。キラキラし過ぎず私好みの絵柄です。ミステリー要素とハードボイルドな世界観で、映画にありそうな設定です。まだ境遇や状況説明、出会うところですので、今後この世界観でBLがどう展開されるのか大いに期待します。

壮大なスケールの物語で、たのしくよむことができました。「名家テイウィンド伯爵家の跡取りとして厳格な父に育てられたエイロック」のキャラが、とても好みで、大好きな作品です。