レビュー一覧

声だけを頼りに諦めずにずっと声の主を探し続けるのが凄くて、でも中々見つけられず、頼りの声すらも時が経つにつれて薄れていき苛立ちや焦り、不安に駆られていくライルと同時に読んでいる私も同じ屋敷にいるのにあまりにも再会出来ない二人が焦れったくて更にはリクはどんどんライルを避けるようになってしまってウズウズしてました。再会してから二度と離さんという意思が凄まじくてずっと腰や肩を寄せ抱いたり膝の上に乗せて好きな物を与えて愛を伝えようとするライルの重い愛が最高でした。リハームの本当の思いを知ってから、ライルはリハームそっくりだなと思いました。動くことも話すことも出来ない寝たきりになって周りから色々なことを言われても諦めずに生かし続けたのが、リクのことを何としても探し続けるライルに重なって思えました。カルイも良いキャラだなと個人的に思っていて普段はちゃらんぽらんしてるのに裏ではしっかり側近として動いてくれているのがびっくりしました。後は何よりロングですね、関係が崩れるのを恐れて自分の思いを打ち明けられずに奪われてしまった可哀想なキャラですが、ずっとライルとバチバチしてそう。

石田惠美先生のイラスト目当てで表紙買い。中身は何回か中だるみと感じました。全体に長すぎで、とくにリクを見つけるまでが長すぎ。序盤のライルが目覚めるまでの、リクがお世話しているシーンが一番良かったです。

設定が面白かった。二人がなかなか再会できないんだけど、ライルが必死に探す様子が楽しく読めた。文章はとても読みやすいけど、ただあまり深みはなかったかなぁ。

眠り姫ってこういうこと、というのと、会話がフランクで比喩を使わないライトな文体が良いバランスなのかも。レンタルで満足です。

2人が再会するまでジレジレしましたが、再会後含め、安定の攻めの溺愛で安心して読み進められました。受けのキャラがいいな。女々しくないけど可愛い。攻めの受けが見つからないところの心の動きや、攻めの母親のエピソードがとても印象的で、良いお話だったなと思います。

初めての作家さんでしたが、文章と会話のテンポが良く読みやすかったです。ストーリー展開、心理描写と変化が丁寧でした。しかしライル様が目覚めてからリクと再会を果たすまでに半分程ページを使うので、途中から焦ったさが勝り手が止まってしまうこともありました。再会してからの甘々溺愛っぷりは凄いので、そこからはまた楽しく読めたので良かったです。

表紙の美麗さに惹かれてレンタルで購入。話が綺麗に纏まっていて読みやすい。最後、母親と仲違いしたままで終わらなかったのは好印象でした