レビュー一覧

おやおや、と思うところ多数ですが、ピュアな子、は不憫であってはならぬわですねー。に、しても、言葉足らず、スタバリにはなれないなぁ

月村奎先生の小説は好きでよく拝読しております。いつものスパダリも素敵なのですが、以前読んだ「ロマンス不全の僕たちは」の珍しく毒舌で不愛想な攻・遠藤がたまりませんでした。このときの主人公・昂大は、そんな遠藤の隠れた優しさを分かっていたので好きだったと思うのですが。苑生さんの絵の良さもあいまって魅力マシマシだったので「月村先生、また不愛想でカッコいい男を書いてくださらないか...」とずっと思っていたら！！！ 来ましたよ！ しかも今度の野白ぐりさんの絵も最高だよ！ こちらの攻・大我は遠藤のように毒舌ではありませんが、愛想がないなかにもたまーに見せる優しさがよいし、無口で仕事をしているところもよいです！ 少し不幸な境遇の主人公リオンでしたが、徐々にまわりに優しい人が増えてゆき、自分でも人生を拓いてゆくところが描かれるところも良かったです。読み終わったあとすぐ、またはじめから読み返しちゃいました。月村先生、こういう設定をまた期待して何年でも待っております。

結果的に悪人がいない、月村印の両片想いものでした。脇役がみんな良い味を出しています。

丸々一冊、リオンの心が癒えるまでとくっつくまでのお話でした。後日談は甘々だけど少し物足りないかな。あらすじ読んだ時には考えた結末とは違ったけど、でも読みやすくて試し読みから一気に読んじゃいました。

それぞれ色々な思いを抱えていて、でも最終的にはちゃんと良い方へ落ち着いて、良いお話しでした。面白かったです。

ほのぼのとしていて、癒し系の作品だとおもいました。