レビュー一覧

映画化もされた吉田秋生さんの名作です。かなり昔の作品ですし(顔もスタイルも吉田さんの現在の画風に比べるとかなりズングリしています。この頃の作品は男の子の足も短かった…) とある女子校を舞台に、少女からだんだんと大人(女)に近づいていく不安定で繊細な時期を淡々と描いています。今時の少女漫画からみると、ドラマティックな設定も胸がドキドキするような事件も起こらないのですが、成績も容姿も平凡な子、背が高くて下級生にモテモテな子、優等生という役割から抜け出そうとする子… いろいろな少女たちがそれぞれ悩み、もがきながらも成長していく等身大のストーリー。 短いセリフの中にも心を打たれるものが多く、さすがストーリーテラーの吉田さん。 もう少し時が経ってもいつまでも楽しめる作品だと思います。

ごきげんよう吉田秋生さんの名作です。初めて読んだ時は中学生でした。高校生ってこうなんだ。。。と憧れました。

『海街diary』が実写化することでも有名な吉田秋生さんの80年台の作品。この作品も実写化されているそうですが、なるほどスクリーンが似合いそうな物語です。今よりもずっとセンチメンタルですが、その侘び寂びのある演出や繊細な描写はこの頃から健在です。女子高が「櫻の園」と呼ばれることを「グロテスク」と表現するセンスはさすがだと思います。少々起伏に乏しい面もありますが、優しい気持ちになりたい方はぜひ。（ちなみに巻末の夫婦物語も面白かったです)

女の子たちが生き生きしていて、本当に隣にいそうな子たちだなぁと思います。

女の子たちの繊細な心理描写がとてもよかった。

淡々とした日常がまるで自分の過去の学生生活を見ているかのように共感し、懐かしさを感じた。この年の頃はささいな事に一喜一憂し色んな事に悩み、楽しんでいたと思う。

Banana Fishの吉田先生の作品なので読み始めました。最初は絵の古さ？に少し抵抗があったけど、何気ない日常に潜む気持ちが、丁寧に描かれていて良かったです。

これも素晴らしいが、映画版も素晴らしい。映画版は話が変わっているが、どっちも丁寧に描かれているからこれを読んで映画を観ても失敗は無い。

女子高校生の頃は自分の半径１マイルくらいで、こんな小さな事で悩むんですね。登場人物達の心理状態が良く描けていて、懐かしい思いです。

女子校で、チェーホフの桜の園を上演する演劇部を舞台に、部員達の物語の連作。女の子達は、ちゃらんぽらんをやるのも大変だったり、絶対に許せない男の子がいたり、誰かに好きと言われたかったり、誰に共感するかは、人それぞれだと思います。