レビュー一覧

　これは面白かったです。　まずは作者の画力が素晴らしく、話の内容も短編集ながら良く出来ていて違和感、物足りなさなど感じずにすらすら読めちゃいます。　どちらかと言えば人間の黒い部分に焦点を当てたようなお話が多いので（ハッピーエンドはほぼ皆無なのであしからず）、読み終わった後もどこか気持ちに後を引くようなものがあり、そこがまた読み応えに繋がっていると思います。　ラストに収められている「うば捨て山」は悲話の中にも心に訴えるものがり、ずんときました。『まんが日本むかし話』を観て思わず泣いてしまった感じに近いものがあります。　この内容にこのページ数でチケット１枚でレンタル出来るのは正直オイシイですね。

非常に寝覚めの悪い話ばかりです。後味が悪いというか・・。濃密な物を短くまとめているからかもしれません・・。

支配され続けると、結局は 逆の立場になりたいと思ってしまう？のか される側する側 どちらも怖いと思う。

相変わらずの画の美しさです。しあわせな結末を迎える話は皆無ですが、最終話の『姥捨山』で同シリーズで初泣きしてしまいました。成敗されて当然という人物のいない良い話でした。今回の評価はこの話のみで決めてしまいました。

毎回思いますが、まず絵が巧いです。美男美女は描けても、老人や動物などを描けない作家が多いのでこの画力は本物かと思います。ストーリーはどれも残酷で悲しいですが、大人が読むにはちょうどいい（？）かと。「赤ずきん」の美青年は可哀相だったなぁ。なんにもいいことなかったじゃないか。もっと作品を読みたくなる作家さんです。

この先生の漫画は裏切らないですね〜。絵もかなり上手だし話も面白い。文句なしです。

力作だけど面白くない。ひとりよがりだから。

絵は綺麗ですが、内容は救いのないものが多く、読後感はあまり良くありませんでした。ただ『柩の中の王女と番兵』『姥捨て山』は良かったです。特に後者は物事がうまくいかない時に心に持ってしまいそうな闇が上手く表現された佳作だと思います。

有名な逸話と共に歴史上に名を残した女性達を新たな視点で描いた短編集。作者の画力もいつもながらの出来で、より話の中へと引き込まれる。今まで自分が思い描いていた人物像とかけ離れた人格に描かれていたけれど、これはこれで「じつはこっちの方が近かったりして？」などと思えたりして面白い。

姥捨て山は泣けてきました。誰でも魔がさすことはあるけど、失くしてから気が付くこともある。そんなお話でした。棺の中の王女は怖いんだけど個人的には面白かったです。重い話なんだけど、キャラをコミカルに描いているので、それほど怖く感じませんでした。作家の技量・センスってこういうところに出ますよねぇ。