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思春期の我が子が同性の子を好きらしい、それを目撃してしまった両親の目線のLGBTQのお話かと思いきや、違いました。「環」と「周」という、回るとか巡るという意味がある中性的な名前が象徴するように、ある時は女性同士の友情、またある時は上司と部下の男性同士の信頼関係、近所のおばさんと子どもとの親子のようなあたたかい交流など、いろいろな「好き」という関係を、2人が何度も輪廻転生しながら育てていくお話。最後の「また会ったね」にたどり着くまでの2人の物語にグッときて、もう一度読み返すと、現代の2人が深い愛で結びついて、これからも共にいられる幸せをしみじみ感じました。また、現代では環さんが女性だけど、過去で環さんは男性。キャラクターの顔立ちでどちらの魂の人なのか描き分けられているような気がして、幼い子に愛を与えて教え導くのはこちらの魂の人で、復員兵時代と女学校時代では、こちらの魂の人が明るく照らして励ます人なんだね、とか、目が悪い設定が現代のメガネに繋がっていて、もともとはメシマズだったけど転生を繰り返す間に料理スキルを磨いて現代では美味しいごはんを愛する人に食べさせているんだな、などと、何度も読み返して勝手に妄想して楽しんでいます。
読者の期待と予想をするりとかわす短編が6つ。時代を前後しながら、ぐるりと一周回って最初のお話に戻る展開。切なく辛く、悲しくて胸が締め付けられるようなストーリーが続き、それを最終話が救ってくれる。よしながさんの実力をしみじみ感じさせる1冊。是非是非。
いつもながらの見事な物語構成で、胸が痛くなる状況からの重い展開なのに、読後の振り切れた感覚が持ち味ですね。綺麗事だけではない人生の重さが後悔しない味付けというか。美しいです。漫画をサブカルから純文学にできる作者さんです。
作者買い&輪廻転生ものが好きなので購入しました。輪廻転生と言いつつ、前世の記憶があるとか、魂がどうとか、そういうスピリチュアルな雰囲気は全然無いです。同じ名前の人間が、何度も生まれ変わっては様々な形で出会いと別れを繰り返すお話です。全部が全部恋愛の話じゃ無いのも良い。縁のお話ですね。じわっと泣けるんですけど過剰な演出で泣かせようとしてるわけじゃなく、むしろびっくりするほどさっぱりと終わるお話もあったりして、さすがよしながふみ先生だなぁと感じました。個人的には女学生のお話が好きです。どのお話にも共通してますが、その時代ごとの『どうにもならないことを受け入れて生きていく』姿が描かれていて、とても心に沁みます。おススメです。
短編集かな、と読むのを迷ったけど、よしながさんの絵とかテンポとか線とか、くっと胸に迫る表情とかやっぱり好きで、読んでよかった。それぞれの話の環と周の関係性を、最後まで読んで読み直したらまた深いなと思う。
読み進めるうちに泣いてしまいました。よしながふみさんらしい作品だと思います。周も環もどちらも円で循環するイメージです。その2人が時代を超えて最後には夫婦として温かい家庭を築くことができたことに安心しました。周さんの方が少し悲しい亡くなり方や人生を送っているように思います。互いを大事に思う関係は、恋人、友人、上司と部下、近所のおばちゃんと子ども、夫婦などさまざまにあるのだと思いました。輪廻転生と言う事象を信じて生きていきたいとも思えます。
作者買いですが、買って良かった…きのう何食べた?の最後にこの漫画を知り、評価は良いわ、口コミで輪廻転生系だと知り、スピリチュアル好きな私は即購入。冒頭の娘が同性とキスし、父親は昔男性をライトに好きになったことがあることでそっちに引っ張られますが真髄は違います。短編みたいな形で色々な小話がありますが、最終話で謎が解けます。最初のお話でもある現在のお話の主人公で、女性の名は環、男性は周。最後のお話であり輪廻転生後に縁ができることになる話が男性が環、女性が周。その時の男性の環が「どのような姿になっていても俺が必ずそなたを見つけ出す」を有言実行します。全ての話、男女は逆転したり年齢を大きく違ったりしても環は必ず周を見つけ出してました。環は今どっち?周はどっち?となり何度も読み返しました。その度に発見があり本当に面白かった。最初に置いてかれた環はその後、形違えど置いていく方になるなど2人の縁や想いを感じました。前世から縁がある人がよく偶然に会うと聞いたことがありますが、そこも表現されてるのかな?とも思ったり、表紙の男女が始まりの主人公だと分かったり、読み返せば読み返すほどに新たな発見があります!また、全ての話がそれぞれ深みがある。久々の新刊に大満足です。
素晴らしかったです。電車の中で読んでいたので涙をこらえるのに苦労しました。部屋で一人で読んでいたらオイオイ泣いてたと思います。
すごい!一気読みして感動で胸が痛い。1話1話の完成度と全体の流れの見事さ。繰り返される出会いがたどり着いた場所。買うか迷ってる人は買ったほうがいいです。
二週以上読んで、新たな発見の中で流れるあたたかい涙を感じて!とゆー作品。
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思春期の我が子が同性の子を好きらしい、それを目撃してしまった両親の目線のLGBTQのお話かと思いきや、違いました。「環」と「周」という、回るとか巡るという意味がある中性的な名前が象徴するように、ある時は女性同士の友情、またある時は上司と部下の男性同士の信頼関係、近所のおばさんと子どもとの親子のようなあたたかい交流など、いろいろな「好き」という関係を、2人が何度も輪廻転生しながら育てていくお話。最後の「また会ったね」にたどり着くまでの2人の物語にグッときて、もう一度読み返すと、現代の2人が深い愛で結びついて、これからも共にいられる幸せをしみじみ感じました。また、現代では環さんが女性だけど、過去で環さんは男性。キャラクターの顔立ちでどちらの魂の人なのか描き分けられているような気がして、幼い子に愛を与えて教え導くのはこちらの魂の人で、復員兵時代と女学校時代では、こちらの魂の人が明るく照らして励ます人なんだね、とか、目が悪い設定が現代のメガネに繋がっていて、もともとはメシマズだったけど転生を繰り返す間に料理スキルを磨いて現代では美味しいごはんを愛する人に食べさせているんだな、などと、何度も読み返して勝手に妄想して楽しんでいます。