レビュー一覧

あんな別れ方をしてヒーローが友達付き合いを出来るわけもなくヒロインと連絡が取れなくなったのは仕方ない事。それを捨てただとか裏切ったとか責められてヒーローが気の毒です。再会してからも常にヒロインと息子の事を考えていて好感が持てる反面ヒロインが頑なで自己主張が強い印象です。ただ、NYでの別れのシーンは結果が見えていてちょっと興醒めでした。

ラブストーリーなんですけど、どちらかと言うと家族愛のの印象が強いです。ヒーローも一度くらい連絡すれば良かったのに。

13年前の真実が分かったからといってすぐにハッピーエンドにならないところに真実味がありました。13年前ヒロインがヒーローの事を思ってついた嘘だったけど、そのことでヒーローに裏切っただの電話1本も無いと言うのはおかしい。しかもヒロインの家族にはヒーローは悪人扱いで可哀想。自分こそヒロインはヒーローの子どもがいる事ぐらいはヒーローに言うべきだったのでは無いでしょうか。

中原先生の作品は初めて読みますが、絵がとても綺麗で読みやすかったです。ヒーロー、ヒロインは共に美しく魅力的でした。HQあるあるのシークレットベビー物ですが子供がある程度大きいので父親の存在を認めうる年齢だったのとヒロインの弟たちがいたので単なるロマンスではなく家族の絆を感じました。

それぞれが自立してこその愛でしょうか？(笑)

芸術や創作を仕事にすると言うのは、心の状態も環境も大いに関係するから、状況を変える事は中々難しいよね。父と息子、二人のナイスコンビのファインプレーでした。とてもいいお話でした。