レビュー一覧

「夢」の描き方がとても重くて心がギュッとなる作品です。中高生の時に出会っていたらどんな風に受け止めたかなぁ…一人一人の生徒とものすごい熱量で向き合っているので、一見そうには見えないけどめっちゃ熱血教師な主人公でした。

「諦めなければきっと夢は叶う」と言う、皆が痺れ憧れるセリフを、一刀両断するこの作品。全人類に読んでもらいたい。夢を追うリスクを、主人公がわかりやすく丁寧に教えてくれます。マンガワンで読んで、Renta！で即買いしました！「夢を追う権利がある者は、夢を諦める覚悟がある者だけ」...です。

歳とってから読むのと若さまっさかりで読むのとではだいぶ感想が異なると思います

望んでいる夢は必ず叶う。そして、自分は何にでもなれると言う根拠が1ミリも無い万能感に満ち溢れ、警告を促そうとすると相手を馬鹿にし蔑む。若い時は、誰しも少しは覚えがあるのでは無いでしょうか。この作品は、そんな万能感溢れる若者達に対し何の躊躇いも無く警告、忠告をする先生のお話です。夢を叶える為には何が必要で何が危険なのかを、現実を見据え論理的に諭そうと対面で面談をする。狡い大人に利用されるのがあからさまに見て取れる危うい橋を、何の躊躇いも無く渡ろうとする生徒達を引き戻そうとする先生。夢破れ失意の中、藻掻いて必死で立て直したくとも流されてしまう生徒に手を差し伸べてくれる先生。本当の意味で生徒を思い遣れる優しい先生だな、としみじみ思いました。

人生の大切な時期、人それぞれにそのタイミングがあると思いますが、どうにもならない失敗もたくさんありますよね。理不尽なこともたくさんあり、とても人生を続けられないと感じてしまうこともあるかもしれません。そんな一人一人の人生について、学校の先生からの大切なメッセージが散りばめられていました。変な先生ですが、綺麗事だけではないことを話してくれる先生で、話をどんどん読み進めてしまいます。おすすめです。

理想を描く生徒に対して、教師が現実という名の知識を伝える。夢を肯定しないが、否定もしない。叶うことが正義で、叶わないことが悪でもない。夢との向き合い方、諦め方、新しい道の探し方、などについて、キャリアコンサルタントの知識も交えながら「進路指導」してくれます。「何者かになりたい病」に侵されている現代では、特に流行りそうな内容です。必死に努力したけれど、期待した結果が得られなかった。真剣に頑張ったのに、情けないほど憐れな人生を送っている。そういった経験がある方には刺さる内容だと思います。

セリフがとても重いなと感じました。学生時代に出会っていたら何か変わっていたかもしれないと思います！

先生という立場で生徒に夢を抱かせず現実的なことを言う主人公が斬新で面白いです。

あの場面で傘を差出せるって、この先生には未来が見える特殊能力でもあるのだろうか。悪い人じゃないけど、こねくりまわした言い方をするので、響くか響かないか人を選ぶだろう。あと生徒より幼く見えるので、もっと老けさせたほうがいいと思う。

よい。こういう先生よいですね。考えさせられました。