レビュー一覧

ちょっと語彙力が足り無くて、この作品の素晴らしさは他の皆様が訴えている通りです。哀しくも美しい物語で、童話の通りになったらどうしよう！とビクビクして読みましたがチャンとハッピーエンドですのでご安心下さいね。エロも何と無くですが、それでもいい！

作者買いです。今回は少し切ない部分もあって泣けましたが、ハッピーエンドでよかったです。

童話シリーズ3作目(勝手に分類)はO.ワイルド『幸福な王子』より。天に召されたふたりのアナザーストーリーには、自己犠牲のその先とその裏、利他と利己が絡まり合った恋愛の機微がとても鮮明に描かれています。草花を踏まない優しい麒麟…｢王子｣のような精神だって本当だけどミュンヒハウゼンな執着こそが本懐とは、ギャップがえげつない笑。乙鳥もただ健気な訳ではなく。メルヘンチックでありながらシビアが息づく世界観は、一話毎に読み応えがあり溜め息をついては次への繰り返し。空の鳥籠、梅の着物…絵でもしっかり語られていて、遊郭での見開きは情報量が多く見応えがありました。余談 ; 囚われの坊ちゃんがD.ボウイ。

ずっと「賢者の贈り物」がテーマだと思って読んでた。お互いを思い合っているのにそれぞれにお役目や立場があり、それゆえ利用されたり色々ままならないなぁと胸が締め付けられる。この画力で、小説の様な読み応えで引き込まれる。

お金出してよむ価値のある漫画。絵が素晴らしすぎる、300ページ超だけど一気に読める、引き込まれて飽きない。お話も凝っているけどしつこくないし、二人が主従関係から恋に踏み込む感じとかつばくらが越冬よりも殿のそばにいる決断をする感じとか、殿がつばくらが大好きでたまらない感じとか。もう全てがいい。てかとにかく絵が夢のように美しい。よくこんなに丁寧に絵が描けるなあって思いました。絵本のようでありながらちゃんとBL漫画、で芸術作品って感じ。お布団シーンもちゃんと描かれていた。唯一無二のスバらしい才能だと思います！

一本の映画を見終わった後のようでした。　作者様の描かれる恋愛の愛情は　家族の愛情とも繋がっていて　命と引き換えのような愛し方は　少し重く切なくなりました。　絵がとても綺麗で　お話に説得力があり引き込まれます。坊ちゃんと乙鳥がずっと幸せでいられますように。

童話の「幸福の王子」がモチーフになってますね。つばくろと坊っちゃんの少々痛々しいお話でした。自分の何を犠牲にしても相手を守るって展開が作家様の主流ですが、一巻読み切りとしては長いお話でした。ページ数もそれなりでしたので、読み続けていく内に、正直色んな要素（ロミジュリ的な）を突っ込みすぎて「長い」と感じてしまいました。でも、つばくろの「キリッ顔」は可愛かった。個人的には「幸福の王子」は疑問が残っていてあまり好きじゃなかったんです。王子の献身さはわかるものの、結局ツバメは王子の犠牲になったんじゃないかと。子供の読解力じゃ理解できなかった部分があるのかもしれませんね。ツバメはツバメで王子の側に居たかったのかも、と思えてきました。

作者の作品の世界観が好きです。毎回泣いてしまいます。「けだま」の時もポロポロ泣きましたが、今回もポロポロ、とにかく泣きました。外で泣くときまずいので、家で読みました。

作者様のファンタジーが好きで購入しました。個人的に作者様の描くあどけない子どもの表情が好きで、この作品には癒やされました。戦時中と和風ファンタジーを絡め、殿の坊っちゃんとツバメの執事の関係、淡い恋心が優しく切なく描かれていて良かったです。途中中弛みする部分もあったり、戦争と絡まなくても十分２人の立場や生き方で悲恋感だせるのではとも思いましたが、最後まで読むと必要あった部分だったのかなと思いました。２人とも優しくて純粋な部分もありますが、自己犠牲、相手への執着心が強くてなかなか怖いなとも思いました。

小川あおさんのファンタジーの世界が大好きです。少し哀しくて、甘くて優しい作品でした。あおさんの作品は、こんな設定ありなんだと毎回楽しみにしています。