レビュー一覧

この作家さんにしてはストレートなラブラブストーリー。美形の久慈の人を寄せ付けない雰囲気は、早々に和らいで、合体への道のりを押せ押せムードで進む。吉見の地方病院転勤は訳ありだけど、後半にはほっこりと解消。シンプルなプロット。しかし、久慈のいとこや部下、吉見の同僚や家族などが、濃いめの出汁と脇役の具をたっぷり提供してくれて、美味しい鍋料理をちょうど良い分量を食べたような読後感。さすが草間さんです。是非。

作者さん買いです。作者さんのコメントにもありますが、今回のような明るい雰囲気の作品は珍しいのでは？暗くミステリアスな雰囲気を醸し出しつつ始まって、終わる頃には明るく晴れた日のような印象で終わります。いつものように伏線はきれいに回収されます。線が生きているような、本当の人がいる瞬間を捉えたような絵と映画のようなカメラワークが魅力的です。ピーコック、行ってみたいです。ノスタルジックなピーコックと久慈さんの和館という静かな日々に、新しい風のようにピアスを沢山してる圭一がオンラインゲームや賑やかさを伴って入ってくる、という対比も鮮やかでした。タイトルが変わってしまうほどの変貌ぶりのこの作品の、作成時のエピソードが知りたいです。

ベスト3に入るほと好きな作家さん買いなんだけど、いつものようには萌えられなかった。このストーリーで両方ノンケ設定にするのはちょっと無理が強い。始めから惹かれたにしても葛藤なしすぎる。まあ、あの専務に見つめられたら転ぶとは思うものの。そして、シリアス感たっぷりだった専務の始めの不機嫌の理由も、ワンコの家族との確執も拍子抜けさせる感じで、冒頭と後半で話のトーン落差が大きい。タイトルも連載中と変えたようだし、なんとなく、途中でストーリーの方向転換したような不自然な印象。意外な落差で面白い、よりは、始めの思わせぶりシリアスはなんだったの？という気持ちになる。絵はいつも通り素晴らしくて堪能。

安定の年下攻めですね。ワンコ受けは少なかったかな？久慈くんがイケメンでやばい〜。作者様の雰囲気ある絵によって久慈くんがさらに良い。さすがです。ただストーリーや萌え的な面ではこれというものはないかなぁ。わりとサラッとしていてすんなり恋が始まっちゃったし。高校時代の圭一さんめっちゃ可愛い。

この作家さんはどうしてこう、いつもいつももっと見たい、ふたりを知りたい！って作品を描くかなぁ。前作も続編希望って感想だったけど、今回のももう少し見ていたい。淋しさや辛さを分かってくれる相手でお互いつい絆されて、、なんだけど、お互いハードル低いなぁというのは今時だからでしょうか。しかし、森がある空の広い職場いいなぁとか、洋子さんの料理美味しそうだなぁとか、本編の脇ネタでもワクワクする。本当に魅了する力のある作家さんです。

第一印象=あまり見ないポップな表紙！出だしは好みの謎めいたテイスト、段々ワチャワチャしはじめ…着地は予想外に軽かった。受けが全方位にモテるが（弟含む）、この子の無意識天然タラシ部分が私にはあまりハマらず。恋情への推移もよく分からない。サラっと体を許してカップル爆誕、という感じでした。仕事の絡ませ方と脇キャラ配置はさすが、巧くて面白かった。ゲームでイチャイチャ、とかよりも葬儀社のお仕事部分をもっと見たかったな。攻めはいつも通り包み込む溺愛です。即堕ち・ダダ漏れワンコになってしまったのが個人的には残念（せっかくクールビューティなのに〜）。旧タイトルイメージの、しっとりした筋運びの方が私好みだったかも。絵は背景・家屋の隅々まで堪能しました。

一瞬、作者違いしたかなと思う表紙でしたが中身はしっかり作者でした。ちょっと迷路な敷地内で、ちょっと不思議な噂とジンクスがある葬儀社専務×人当たり抜群の理学療法士という珍しい組み合わせ。でもいつもに比べると掴みどころに欠けるというか、キャラのせいか若干ふわふわしてたかな。それが狙いでもあるのかもしれないけれど…。なんとなく違和感を覚える展開は物語的な味わいで、後々すとんすとんと腑に落ちる部分もあれば、不思議の森に消えてった部分もあるようなないような…感想もふわふわ。カバー下はカチッとハマりました。

大型犬ワンコ攻めが好きなんですが、久慈くんのように鷹揚なタイプは少し珍しいかも。超絶美形のボルゾイみたいな……。受けの吉見くんは過去にちょっと傷を負ってるぽいのですが、基本陽キャ。ただそんな人が恥ずかしがるのがたまらなく可愛いというところで、久慈くんとシンクロしました。他のキャラではオトコマエで勘の良い女性の鮫島さんがカッコよくて好き。恋愛の進展では極度にドキドキハラハラすることはほとんどなく、チルしたい時にゆっくり読めるほんわか系でした。

「マッチ売り」以来、好きな作家さんなんですけど、ときどき自分のストライクゾーンから外れてしまう。。。ミステリアスな久慈の登場シーン、久慈のお祖父さんの話、ワケアリな圭一の異動。伏線は色々出て来るんです。でも、読み進めてもどれもプツプツと切れていって盛り上がりにかけてしまう。全体がそんな印象でした。そしてノンケ同士なのに、いとも簡単に相思相愛になったように見えてしまいました。いやでも、続編があるから、かも。きっとそう。

展開早くないか…？と思った。攻めも元々ノンケなのに割と序盤で好きになるし、そういう気持ちの変化の過程がイマイチに感じた。両方ともゲイ設定だったら違和感なかったのに。