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たがいに過去ありで、ほとんど一目惚れ同士なのに、それゆえにか？大人な二人は、あれこれ考えすぎて画面が文字だらけになるのです（笑）自信家の彼が嫌みにならないのも、気の強い彼女が面倒にならないのも文月さんの絵柄ならではです。とても楽しめたストーリーですが、ほかの何よりも子供の愛らしさにヤラレました。

相思相愛なんだけどなかなか通じ合えない二人。冷静なヒロインとヒロインが大好きで甘甘なヒーロー。台詞は多くても説明文にならないのがこの先生の魅力ですね。明るく楽しい雰囲気になります。子供も可愛い。ところで、ジルコンは天然石では？人工石はジルコニアではないかなと。いえ、ジルコンは私も好きな石のひとつなんですが、気になったもので。

文月さんのコミック化はこれでもかってほどセリフが入るんじゃけど、それがコミカルで重くなくて楽しさがよくわかるから、会話の応酬もポイントのひとつだと思います。そしてヒーローが弱い！　強そうに見えていろんなことに弱い。とくにヒロインに弱い（笑　強いヒロインにどうにかして結婚してくれ、と情けなさ倍増で訴えるところがいつも好き。ヒロインはヒロインで、ちゃんとヒーローの気持ちと自分の気持ちを考えるところもあって、子供もかわいいしストーリーもテンポ良く、読み終わったあとの満足感がとてもよかったです。うむ。

文月先生の漫画は120ページとは思えないほど、内容が詰まってます。ヒロインが不安なときはコーヒーカップの中でコーヒーが波立っています。ジルコンという表現に疑問を感じると言及しているコメントがありましたが、造園業をしているヒロインの指にはめても目立つ指輪なら、石はざっと３カラットはあると推定して、それならダイヤモンドでもゴロッして見えるので素人目にはまさか本物とは思わないでしょう。あくまでも個人的見解ですが、カットの仕方から見てパステルカラーを帯びたダイヤモンドである可能性もあります。イエローダイヤっぽく見えるという意味でヒロインはジルコンと言ったのかもしれませんし、キュービックの意味でジルコンと言ったもしれません。上司の奥さんは一目で本物と見抜いていたようですね。

昔から文月今日子さんの作品は好きでしたが、久しぶりに読んでもテンポ良く、赤ちゃんへの愛情やとまどいが表情のひとつひとつにあふれていました。彼女の自分の考え方をきちんと伝えられる強さもさわやかでした。面白かった。

お互いパートナーとの間に過去傷つけられたので、惹かれ合っているのにすぐに打ち解けられない様がなかなかにじれったいですが、好感の持てる２人、マジメなカップルに見えるのは先生の絵の雰囲気かな。

さすが文月先生、いいお話でした〜。ヒロインが格好いい。ヒーローより格好いいかも(笑)でもヒーローも自分の子どもを守り、ヒロインも守り、格好いい男でした。

作者さん買いです。先生の作品のファンなので、今回のお話もとても楽しめました。会話が長丁場なシーンが多いのですが、ドラマを見ているような臨場感があって、テンポの良い応酬なので、2人の心情も伝ってきてストーリーに引き込まれます。

文月先生のストーリーはセリフの多い長編で、まるでお芝居を見てるみたい。このストーリーはとても読みごたえのあるいいお話でした。

読めば読むほど面白い作品で、関連作品も読みたいです。