レビュー一覧

境遇を考えると苦しいこともあるけど、全体を通してあったかい話かなと。お話は題の通りですが、神竜の孤独は悲壮感漂う感じではないし、黒の癒し手の少年が癒されていく話なので、表紙のイラストは世界観をしっかり表現していると思います。

Dom/Subものは大好物ですが、この作品にはその設定があまり生かされていない気がして残念です。DomもSubもこのお話の中では主人公たちだけだし。本能の番という設定で十分かと思われます。お話の半分以上が、神竜とクロウの生活の中で、クロウが自信をつけていく描写に費やされています。その間、ちょっと単調かなあ。物語は最後で一気に動きます。が、全体としてあまり障害のない、安定のハッピーエンドでした。他作品のDom Sub に比べて命令が細かく具体的で、、、そこは好き嫌いがありそう。私は苦手かな。神竜とクロウの長々とした描写に飽き飽きしてしまい、読み返すことは無いと思います。

生まれながらに周りと毛色の違うことから呪われた子として忌み嫌われてきた受け。生贄として攻めの神竜の元に遣わされるが、2人で同居し始める。神竜の支配力で受けの脳内に命令するけど、それがただの変態ぽい。優しく包容力もある攻めなのに、変態ぽいのが残念。

このジャンル物は痛そうなお話が多いような気がして敬遠していたのですが、初心者でもわかりやすい表現とひどいことが少ないお話で、ラストにはほっこりできてよかったです。