レビュー一覧

伊藤先生の新作ワクワクしながら読みました。日常の誰しも接してる何気ないものがこんなに不気味で不可思議なものになるなんて…伊藤先生の発想力に今回も驚かされました！どのお話も書き込みは凄いし、おぞましいし印象的でしたが、個人的にインパクト強かったのは、『塵埃の魔王』と『万寿沼の甲羅』です。絶対ありえないんだけど、身近に有り得そうなゾワゾワした気持ち悪さがあって、しばらく忘れられない。表紙になってる『エーテルの村』は、結構色々と設定やらキャラクターやらぶっ飛んでいて、個人的には怖いより笑っちゃいました。

絵が細かくて、繊細なのが恐怖心をより煽ります。世界的に飲み込まれるような感覚が良いです。

相変わらず、美男美女、美おじさん美おばさんが美しいですそして画力や描き込みも圧巻ですこういう顔のおじさんいるよな〜というリアル感が素晴らしい正直、美男美女は、同じような顔が何度も出ますが不気味な顔のおじさん・おばさんの普通モードの顔はキャラがかぶっていなくて「あぁ、(伊藤潤二先生が本当に描きたい)主役は、こちらなんだろうな」と勝手に思っています前回のあとがきでもネタ切れだと書かれていて今回も。。。漫画を描くこと無から生み出す物語は本当に大変なんだなと思いましたグロ描写も、ありますが昔に比べて、伊藤潤二先生のホラーは笑いや突っ込みどころもあり少し丸くなられたのかなと感じました心から震え上がるようなホラーはやはり「隣の窓」「寒気」「びっくり箱」ですさらに気持ち悪くて病みつきになるのは「ヒトマイマイ」「なめくじ少女」「グリセリド」がオススメです私は集合体恐怖症でありカタツムリやナメクジが苦手でしてこれらの作品を生み出された伊藤潤二先生は天才だと思います