レビュー一覧

本編大好きですが，なかでもマーガレット王妃は喜怒哀楽，愛憎，親としての情，妃としてでだけでなく女性としてのプライドなど，己の人生との戦いにいろんな表情を見せてくれて大好きなキャラクターでした。彼女の若かりし日のお話が読めてうれしい。本編ではどちらかというと悪役扱いだったので，できれば人気挽回してほしい。ヘンリーの羊飼いの逸話もここに端を発していたんですね。この二人は，もし時代が違っていれば，お互いに補い合えるいい夫婦だったんだろうな，という切なさもありで，私の中では似合いのカップルなんです。本編では，感情に押されてリチャードとの結末にウルン涙でしたが，考えてみればリチャードにとってはバッキンガムで正解だったんだろうとも思います。まだ1巻ですが，ヘンリーは未熟で優しすぎて，時代と境遇を間違えて生まれてきてしまった。精神を病んでいるという設定はありますが，他人の人生を背負うだけの自立と覚悟の欠如，ましてや国家を背負うとか…　これがすべての始まりかもなぁと読んでいて悲しいです。そういう意味では本編で，最後，彼（=ティレル）がとった行動には大きな意味が出てくるなぁと，ヘンリーに花を持たせた作家さんの愛が垣間見れます。今作品，ヘンリーの描き方と絡みも期待してます。今後の展開が楽しみです

薔薇王の葬列の番外編ということでとても期待しておりました。時代に翻弄されるなかで自身の才覚で困難を乗り越える姿がすがすがしいです。

本編では敵役として出ていたマーガレットのお話です。気高い彼女のルーツを知れて嬉しいです。より一層世界観を深めることが出来るので、本編を好きな方は是非読んで頂きたい。

薔薇王本編では悪役だった彼女。自分が主人公の人生はなかなかに、過酷で悲しみが多いようだ。辛い生き様をこれからとくと拝見しようと思う。

薔薇王の葬列前日譚という感じですかね。ヘンリー王はこの時から王以外になりたいと願っていたんですね。そして、マーガレット王妃がどういう経緯で悪女になっていくのか…これからのストーリが楽しみです。

作者菅野文先生が「作中、最も史実に近いキャラクター」と言っていたマーガレット・アンジュー(ﾏﾙｸﾞﾘｯﾄ・ﾀﾞﾝｼﾞｭｰ)。史実が好きな私にとっては薔薇善蔵といえばこの気の強い強いお姫様でした。実家は無力、後ろ楯なし、嫁いだ夫はほぼ遺伝病である精神疾患、まさに敵だらけといか敵しかいない異国の王宮で、ひとりの女性がどうやって戦い時に挫し泣いても立ち上がり生き抜いていったのか。結果としては負けるけど、敗戦側だからこそ見たかった。菅野先生が薔薇王スピンオフに彼女を選んだことを嬉しく思います。

薔薇王本編完読後、世界観に浸りたくて購入。本編ではマーガレット王妃は悪役で憎々しいが、彼女の人生を垣間見ると愛おしくも感じられる。歴史は勝者のものとなるが、裏側にこんな事があったかもしれない、と思いながら読むのは楽しい。

バッキンガムにまた会えただけでも、感動です！ リチャードも笑っていて、幸せな気持ちで読めます。本編より外伝が好きです。

薔薇王の葬列のファンでしたら絶対おすすめの前日譚です。マーガレット、悪役として描かれた本編でも魅力的なキャラクターでしたが、この外伝での若き日の彼女には本当に感情移入してしまいます。この過去があって本編があると思うともう....！ 続巻が非常に楽しみです。

大好きな薔薇王、スピンオフでもまたこの世界に浸れるだけで満足でした。あちらではヒールって感じでしたが、彼女にスポットライトが当たると彼女なりの正義や人生の生き方に胸を打たれます。本編の登場人物たちが少しでも出てきてくれるところも最高でした。ぜひまた何かのカタチで薔薇王の世界観に入れる作品が出るといいです。