レビュー一覧

薔薇物語シリーズの一作目になるのかしら。レディ・バイオレットの侍女のエレノアを今でいうバチェラーパーティーの余興で呼ばれた歌姫と間違えた、レディ・バイオレットの孫のパーシ―。すっかりエレノアを気に入ったようで。救貧院で育ったエレノアは男爵の娘だったと嘘を付いていたのでレディ・バイオレットが遠縁の人に会えるように算段してくれたのを避け、自分の育った院に行くと悪党に追われている少年に会いエレノアを付けていたパーシーと一緒に助けます。人身売買がまかり通っていたんですね。でもこの少年イヴは小国の第二王子で国で叛乱が起き逃げてきたところを狙われていたと。無事イヴの事件が解決した後のレディ・バイオレットが粋でした。この後のシリーズに大きくなったイヴが登場します。

このシリーズに共通しているのは、男が出だしダメダメで、周りのフォローと、しっかりしたヒロインだから成り立つってところですね。　作家さんの絵も雰囲気に合っていて、男には腹が立つけど、作品としては好きです。

ヒーローのキャラがイマイチぼやーっとしてましたが、ヒロインの生い立ちから、ありがちな名家の娘か？となりそうなところ違ったので話が良かったです。

登場人物それぞれが筋の通った生き方をしていて、気持ちのよいお話しでした。

ヒーローのおばあ様、レディ・バイオレットのh時とを見る目はさすがですね。

大好きな貴族シリーズですが、やはり根っからの貴族の男の独特の無神経さにはちょっと腹がたちました。周りが優しい人ばかりなのでなりたっていると思います。

周りから早く結婚しろとせっつかれながらもなかなかいい人が見つからないヒーローですが、やっと出会っても鈍感だからすぐに気づけないのは残念でした！

ヒロインが、とても魅力的にえがかれているとおもいました。

神奈先生買いです。期待を裏切らないラブストーリーです。儚い感じのヒロインがハラハラと涙する姿は切なくなります。全てお見通しというか掌の上で転がすというか、シリーズに登場するレディバイオレットやイブなど個性的なキャラクターも読んでいて楽しくなります。

ヒロイン妹の話とは違い、とても気分よく読めました。