レビュー一覧

架空の国ではなく、英国の貴族を題材にしたお話でした。1810年代頃のイギリスを舞台にしたリージェンシーロマンスというジャンルの作品らしいのですが、普段からラノベなどで、国産の貴族令嬢ものを摂取なさっている皆さんにも抵抗なく美味しく召し上がって頂ける作品かと思います。えっちシーンは少ないですが、そこだけTLかと思うぐらいには情熱的でした。ただ本当に少ないのでスケベ苦手な人でももしかしたら読めるかもです。歴史ロマンス小説ですので、世界観がしっかりしてる感じがしました。それと翻訳者さんの日本語もとても読みやすかったです。

『子爵に恋した壁の花』の続編で、オーストラリア帰りの前科持ち伯爵ヒーロー（前作ヒロインの弟）と、夫の死の真相を探るために伯爵の妻のふりをした未亡人ヒロインのお話です。ものごっつい陰謀が隠れていたわけではなく、亡夫がアレで墓穴を掘った程度なのに、何人かの思惑とヒロインの無鉄砲ぶりでややこしくなった感じ。こういう人の思惑が絡む題材って読みづらそうなのにスッキリ読めたのが良かった。 あ、作中で前作のオチに触れているので、先に前作小説を読んでおくといいかも。前作は改変が入った漫画版のみ読んでいたので「弟なにやっとるんやワレ」と瞑目しました （でも前作漫画版、今作で妻がいる状況を受け入れそうななお人好し感は表れてたのよね……）