レビュー一覧

世代交代ものに弱いのかも私（笑）。主人公は祖父母。これだけでも美味しい設定です。ロカビリー時代の雰囲気、当時のファッションも素敵です。高山繭子さんの丁寧な絵柄が、淑女の描写にとっても合っています。ヘビーな背景も重くなりすぎずに物語の鍵となっているし、ラスト近くで語られた言葉がとっても良かったです。むろんラストシーンも……見入りつつ、うるっと来てしまいました。それぞれの立場からなる紆余曲折も理解できるだけに、それらが氷解してハッピーエンドになったんだろう苦労や努力が、絵に描かれていないところから滲み出ているように感じられて……。……良かったねぇ(T_T)

高山繭さんの絵柄によく合った、かわいらしいお話でした。ヒーローもかっこいいし、ヒロインも愛らしいし、読み終えて幸せな気持ちになれる1冊です。年をとっても仲の良い夫婦ってみていて本当に微笑ましい。戦死した兄の言葉も話の中によく溶け込んでいて最後をよくまとめていると思います。

まさか、おじいちゃんがヒーローだった(頃の)ラブストーリーだったとは! (笑)他の大富豪相手系のHQより、ずっとロマンチックで素敵なラブストーリーって感じでした。戦後の苦しい時代にもかかわらず、とにかく明るくて前向きで聡明なヒロインがちゃんとハッピーで可愛らしいおばあちゃんになってるのも素敵。そして愛だけでなくキャリアも選んだヒロインってHQヒロインでは斬新かも？ 女性の社会的地位が低かった時代にもかかわらず、愛する女性のキャリアを応援する決心をしたヒーローも素敵。人生に投げやりだったヒーローを最初に変えたヒロインのお兄さんも、すごく素敵。ヒロインの母の葛藤や間違ったやり方でも娘の幸せを案じての言動も時代背景や息子の死を思えば理解出来、切なさを感じます。ヒロイン達が後々両親と和解出来たのも良かった。そして一番素敵だと思ったのはヒロインが本当に正直な所。愛も結婚もキャリアも全てにおいて波があり、苦労もあり、だからこそ大事なのは努力し続ける事なのだ、と教えられた気すらします。ピュアで現実的かつロマンチックで、読み応えのある作品でした。ゴリゴリのHQが読みたい人には物足りないかも？

高山繭さん制覇しようと思って借りました。心暖まる素敵なお話。戦死した兄の友人と妹が恋する話。ひと昔前のレトロなファッションがめっちゃ可愛かった！素晴らしい画力。超保守的な両親という障害を超えて結ばれるのは感動的。戦死した兄の言葉も泣かせる。ただ、何故か印象に残らないのだった…。

キラキラしたTHISハーレクインが好きな方には不向きかも！？　優しくて温かな物語にうるっとしました。親が子を思う幸せと、子供本人の望む幸せに違いが生じたために起きた悲劇――これはいつの時代にも、又どの国でも共通することなんですね。最後はハーレクインらしくハッピーエンドで良かったです。　

異色と思いますが、こんなにも響くお話、ここにあるよとお伝えしたい。シリーズなので全方向に奥行きが出ています。これはかつて青年と少女だったおじいちゃんとおばあちゃんの恋のお話。日本でもどこでもいつでも誰も彼も通る道で通った場所で、これから通過する瞬間が描かれているのだと思います。素敵な二人の選択が後のシリーズを繋いでいます。

貧しい青年と死んだ戦友の妹で、弁護士の娘。女性の家族に反対され、ロミオとジュリエット状態です。話が丁寧で、まわりに振り回され少しハラハラしますが、最後に二人での深い愛でほのぼのとして、感動的です。無制限にしてよかったなと思える作品です。

今も深く愛し合っているふたりの若き日の恋の思い出…。というだけではない家族達の想いを今へ繋ぐお話でした。ただただジ～ンとしました。そして、孫達のストーリーへと家族の物語は繋がっていくんだなと期待感を膨らませたところで終わっているのも、作者さん上手いなぁと思います。

ただのラブストーリーじゃなくって、歴史も入ってるし、50年代のアメリカでも南部は特に封建的だったからその様子がよく描かれてる。ヒロインの「カップケーキをやけと言うの」には当時の主婦が如何にカップケーキを焼いてたかが分かります。読んでて目がウルウルです。

素敵なお話でした。ラストの祖母が語る戦死した兄の言葉。。涙腺よわいかたはハンカチを用意したほうがよいです。