レビュー一覧

作者さんのヨーロッパの風が薫る作品は、いつも楽しみにしてます。実際に私が旅したアイルランドのモハーの断崖の風は凄まじく、荒々しい自然になぶられるような場所で、カルト民族の神秘的な伝説をからめるには相応しいロケーションですね。牛とか羊の薫りもしますけどねー…。展開としては独特のファンタジー不思議パワーで、力技でのご都合主義ハピエンではあるのですが、そこに至るまでの運命の切なさを楽しんで読みました。とはいえ、「そーゆー風にまとめますか！！」というウルトラCなので、最終的に大満足かといわれると、星が一つ減りました。

全体を通してよくできたストーリーだと思いました！(上からじゃないです笑) 音楽、病気、癒しの力…諸々がきちんと一貫していました。ただ、いかんせん同じ内容と表現が多かったのがちょっと…という感じです。悲劇具合も3/4まですごく良くてとにかく夢中で読みましたが、クライマックスで問題の解決は、過去を変えることだってなった途端、ご都合主義でちょっと萎えます。それまで必死にユイが耐えてきたものが、過去を変えることによって問題は解決するけど、その過去のユイがいなくなる(どうしようもなかったけど人間味があった母とか)のが、どうにも切なくなった。。今まで頑張ってきたユイはなんだったんだよ、、と涙最後のSSで少しだけそのあたりを拾ってくれたので良かったですが、SSでのいきなりの軽いコメディ風な感じがね…ちょっと残念でした。ほんと、3/4まではめっちゃ良かったんだけどね!!!

うーんごめんなさいわかりづらい。私の読解力の問題か…。繰り返しが多くお母さんは奇天烈でだんだん嫌気がさしてきました。冒頭のティールームのところが気に入って購入したんですが早まったかも。お父さんが日本人設定の必要あったんでしょうか。いろいろモヤってしまいました。