レビュー一覧

かの傑作「墨攻」を彷彿とさせる内容。作中でも墨攻読者なら「気づく」描写があり、思わずニヤッとします。

実に面白い。本当に読みごたえがある。歴史に関する裏づけがあるかどうかは、分からないが、登場する人間たちの性格と人格が織りなすドラマが、飽きさせない。お金を払って読む価値のある作品です。

墨者の指導する城の防衛戦ということで、酒見賢一の墨攻を彷彿とさせるような作品である。森秀樹の劇画風の絵は荒れ果てた乾燥地帯に立つ城の攻防戦を描くのには非常に適してる。ただしヒロインの美貌を描くのにはこれほど不適当なタッチはないようにも思う。

主人公の姫様が、気高いながら、ナウシカのような超人的な能力ではなく、ハラハラさせる場面があり次が気になりますね。