レビュー一覧

最初のページから様々な伏線が敷かれていて、最後にそれが全てカチャリとはまるべき場所に収まる。並行して、松田と神子の関係も少しずつ変化するというひたすら感服するしかない構成。もう、段違いの上手さです。松田は根は真面目で優しいのに、貞操観念の持ち合わせはゼロに近い（ように見える）。ただし、本命の相手には迫れていない。一方の神子は、ヒモ気質100％なのに、寄生した女性から恨まれるどころか感謝されるお得なタイプ。実は、根っこのところに深い寂しさを抱えていて、他人を幸せにすることで、それを紛らわしている（ように思える）。そのことを感じ取った松田が、神子のために奔走する「bank roll 2」の予想外の展開は、お涙頂戴でない分、じんわりと心にしみます。そして、最終話「bank roll 3」。結末がわかっていても、文字通り「手に汗握る」シーンの連続です。是非。

作者様のバディものをたっぷり堪能できるなんて贅沢〜！ほんっとに雰囲気合いますね。探偵ものらしい一話一事件完結型のストーリーに、過去に繋がりを持つ探偵とヒモの同居生活。天性のヒモのスルスルと懐に入り込んでくる様は溜息が出るし、怒りっぽくて流されやすい受けとの相性も抜群です。そしてメインキャラはもちろんのこと脇キャラやモブの存在感もあり、作品の深みにつながっています。終盤に明かされる過去の話もゾクッと来る。安定感あるさすがの面白さでした。

作者買いです。今回も隅々まで素晴らしかったです。びっくりするほど上品な雰囲気のある作品でした。それにエッチまで上品なのにエロさは全然減っていないです。ストーリーもいつも通り、独特で現実味ありの文句なしでした。キラキラの青春物語よりは成熟した感じで、余裕のある大人の恋愛よりは少し青臭くて、本当にたまらないです。受けの黒髪メガネくん、めちゃくちゃ魅力的だと思います。

ん？これって面白いの？作者さんのネームバリューが大きくない？松田が怒りっぱなしで読んでて疲れた。

いい！さすが読ませる。続編希望します。これで二人の仲はある程度にはなったけど、まだまだ不確定要素たっぷりだし。しかし、今時こんなにITに弱くて探偵できるなぁと。その意味でも、このイケメンはいなくてはね。

Buddyもの。楽しかった〜。もっと続きが読みたいです。神子の過去のエピソードーーたしかにああいうのはトラウマになる人はなる。ならない人はならないけど…。四話目の「月に遠吠え」の中での、神子と松田の言い合いが印象的。どっちのいいぶんもわかる。でも、松田みたいに、神子のような経験したことがない人にはわからない事もあると思う。松田はその「キレイごと」をキレイごとで終わらせないヤツだから読後すっきり！あと、阿久津がなんかイイ。もっと出て来て欲しかった〜。

草間さかえさんの作品初めて読みました。一般小説ですが、三浦しをんさんのまほろシリーズを彷彿とさせました。向こうと違うのは、どっちも性に奔放なところかなあw 話の展開がきっちりされているので読んでいて納得感があるものでした。ときめきがある訳でも無いけど、何だかずっと一緒にいたいような…そんな関係なんでしょうかね。受けがめっちゃ気が強くて男っぽいのでそれが好きでした。途中の受けがピンチになるシーンは、正直突拍子もなさ過ぎて結構ビックリしましたが。ただBのL的にもうちょっと二人のその後が見たいなあとは思いました、が、最後のページを読んで最初の話が2016年でそこから5年かけてこの一冊が出来上がってる事を知り、続編は期待できそうにないなと溜飲を下げました。これで終わりなのかなあ。

設定もストーリーも最高で文句なく面白いです。伏線の回収なども完璧で全くストレスなく読めました。飄々としているけど実はトラウマを抱えている神子と、切れやすいけど可愛げのある松田の相性もよく、他のキャラも皆魅力的です。様々な人間模様をここまで読み応えがある話に落とし込むテクニックが素晴らしく、まだまだ続いて欲しいと思える作品でした。

作者買いです。草間作品にハズレ無しですね！！その中でも1番面白かった。ストーリーが面白い。登場人物のキャラも全員イイです。続いて欲しいなぁ。何度も読み返す作品です。絶対オススメします。

とても面白かったです。探偵事務所の元に舞い込む数々の依頼が解決していく流れが、読み物として純粋に面白い。そしてそこに、攻めと受けの関係が進展していく流れが絡んでいくのでBL要素もバッチリです。エロもいっぱいあります。とにかく読後の満足感がすごいです。個人的に、草間さかえ先生の作品の中で1、2を争う程好きな作品でした。