最初のページから様々な伏線が敷かれていて、最後にそれが全てカチャリとはまるべき場所に収まる。並行して、松田と神子の関係も少しずつ変化するというひたすら感服するしかない構成。もう、段違いの上手さです。松田は根は真面目で優しいのに、貞操観念の持ち合わせはゼロに近い(ように見える)。ただし、本命の相手には迫れていない。一方の神子は、ヒモ気質100%なのに、寄生した女性から恨まれるどころか感謝されるお得なタイプ。実は、根っこのところに深い寂しさを抱えていて、他人を幸せにすることで、それを紛らわしている(ように思える)。そのことを感じ取った松田が、神子のために奔走する「bank roll 2」の予想外の展開は、お涙頂戴でない分、じんわりと心にしみます。そして、最終話「bank roll 3」。結末がわかっていても、文字通り「手に汗握る」シーンの連続です。是非。
レビューを表示する
最初のページから様々な伏線が敷かれていて、最後にそれが全てカチャリとはまるべき場所に収まる。並行して、松田と神子の関係も少しずつ変化するというひたすら感服するしかない構成。もう、段違いの上手さです。松田は根は真面目で優しいのに、貞操観念の持ち合わせはゼロに近い(ように見える)。ただし、本命の相手には迫れていない。一方の神子は、ヒモ気質100%なのに、寄生した女性から恨まれるどころか感謝されるお得なタイプ。実は、根っこのところに深い寂しさを抱えていて、他人を幸せにすることで、それを紛らわしている(ように思える)。そのことを感じ取った松田が、神子のために奔走する「bank roll 2」の予想外の展開は、お涙頂戴でない分、じんわりと心にしみます。そして、最終話「bank roll 3」。結末がわかっていても、文字通り「手に汗握る」シーンの連続です。是非。