レビュー一覧

単話売りが満点評価なだけあります！スケールのでっかいお話♪貧しい北の国で成功した水産加工会社社長という設定が新しい。養子にした息子スバルとの恋バナがメインですが、社会軸としての貧困と成功と家族愛が描かれていて映画のような雰囲気です。主人公のエリイが若々しくて（東洋系だから？）明るくてタフネスで、暗い内容のはずなのに凄く明るく感じるハートフルなお話でした。

拗らせちゃった義理の親子のお話でしたが、BLには珍しい近代の歴史が影響してる、それもソ連あたりの。この一冊のページ数で上手く纏めてると感じました。ランキングで気になって読み始めた時には話が長くややこしくなりそうで、どうなることかと思いましたが、意外にスッキリハッピーエンドになって良かったです。実際には親子ほど年齢差がある訳じゃないから、先々もなんとかなるかなぁ。

元共産圏のどこぞの国かが舞台の義理親子のcp。前作の『悪辣耽溺エデュケーション』がやくざ絡みのかなりドスグロ展開で痛々しい描写に対して，こちらは，現実の厳しい時代・社会背景を背負い，それなりにシリアスな過去なんですが，かなりマイルド展開。人間関係を優しくしてます。おまけに，ロシアン?マフィアもかる〜く，かつ上手く処理。完全に息子として育ててきてたのが，そう簡単に変わるのかなぁと，童顔のエリィを見て今一つ，萌えず… 　

重めの内容なのかなと思っていましたが、キャラクターの人格や関係性が比較的和やかで、あまりそういった雰囲気は感じられませんでした。ストーリー重視で、でもちゃんと甘いシーンもあるので楽しめました！

思ったほど父親としての葛藤がなかったなあという感じです。なぜ息子にスバルと名付けたのか、背景はよかったのですが。。マフィアとの繋がり疑惑もえっそこ？という感じです。

養父への執着愛でした。名前が星座でキーワードになっているのがむずがゆいほどロマンチックでしたね。ロジェの正体にもびっくりしました。お母さんと会えてわだかまりがとけて良かったです。子供のころの辛い記憶は嫌ですよね。お話はよく作り込んであってまとまっていて良かったです。blとして刺さるかと言われたら私の萌とは違ったので星4です。

義理親子・歳の差・年下攻め、とＢＬ要素の流れや心情の完成度もさることながら、個人的に最も舌を巻いたのは世界観設定に基づく人物背景。１話でぽつぽつあった違和感が、終盤で全て回収されて初めて伏線と気付くなんて、もうたまらんです。何もかもにきちんと背景があって、キャラたちがその地で生きる人間なのだと説得力を持たせてきます。これだけの情報量を持たせながら違和感なく１冊で仕上がる構成力の高さたるや。コメディ調の明るいノリで空気感を調整してるのでさらっと読めますが、本質的には厳しい世界です。どうかそのまま幸せになって欲しいと願いながら読了した作品でした。

表紙が綺麗だったから買ってみたら内容がイメージと違った。色んなことが１巻に詰め込まれていて2人のラブラブが最後の方にチラリだから残念です

2人が手を取り合ってずっと一緒に来てくれたら嬉しいな。

なかなかなムキムキな２人ですが、関係が変わっていくにつれて、表情も変わって来るのが良かったです。