レビュー一覧

作者さんはマンガで自己開示ができる程に変わっていけて素晴らしいと思います。この漫画は、しんどくなるか前向きになれるか、読む人によって色々だから、読むときにはよく考えて読んだ方が良いです。

悲しいな、いじめってやられた方はどれだけ辛い事か

重い話を可愛い絵柄で読ませてくれて有り難う。しっかりした家庭のお嬢さんで、家族のサポートもあって良かったです。若い頃ってなぜか狭い思考にハマり込む時がある。まぁ大人でもね、追い詰められて辛い時期とか。過ぎてしまって自分を俯瞰出来れば何でって思うけど。皆んなみんな在るがままにニュートラルに生きられたら良いですね…

読むのにパワーが要る本です。いわゆる女子のスクールカースト。あるいはマウンティングマウンテン…からのイジメ。大人になればそんなしょーもない人の事はアホなふりしてスルー出来る能力を得るんだろうけど躓くとシンドイですよね…学生時代は特に。狭い世界しか知らないから。その中でもがく気持ちがもう見てられないくらいシンドイ。過去にイジメられてた人が中心となりイジメる立場になりしっぺ返しを食らうとかありがちっちゃありがちで…その後の結末も気の毒としか言えないです。ツラかった気持ち分かってるはずなのに人に優しくなれなかったのが可哀相…大人になった周りの友達もクソのままで。所詮、そんなものなのかなあ…とガッカリ。痛い目に合わないと気付けない不幸。どこかでしっぺ返し食らうのかもだけど…大人だから、スルーされ、スルーされてることに気付かなさそう。。。とにかく亡くなった人のことをあんな風に言えるなんて…やぱ人としてクソだしでもその事に気付かずぬるく生きてくんだろうな…主人公が最後に勇気を持てた事に拍手を送りたいです。

完全にノンフィクションじゃないとはいえ、作者さんこれを描くの辛かっただろうなーなんて思うくらい、学生の、特に女子の仲良しグループのスクールカーストのえぐさが描かれてます。ああいう子って実は一番問題抱えててメンタルヤバいんだけど、だからターゲットを毎回選んではけ口にする。まだ途中だけど、スカッとする展開がちょっとあるっぽいので期待です。

もつおさんの描かれる世界は、可愛らしい絵柄に反してすごく残酷で、そのギャップに引き込まれます。自分はいじめが起きる環境にはいなかったのですが、影響力のある子が機嫌悪いだけでピリピリする感じや、友達なのに「ご機嫌とり」してしまう感じはとてもよく分かります。学校は閉鎖的なので、特に起きやすいのかもしれません。二児の母として、今後娘がこういう状況になった時、どう声をかけてあげられるのか考えたいと思います(被害者の場合も加害者の場合も)。

結局悩んでることは本人にしか分からないから口や行動に出していけないやつから負けてくんだよね。それがなかなか難しいのだけど

陰湿ないじめ問題をリアルに描いていて怖いです。主人公の苦しみと閉塞感が痛いほど伝わってきて読んでいて辛くなります。今はSNSという匿名ツールがありますからいじめの悲惨さは増すばかり。世界の狭い子供達は追い詰められて最悪の逃げ方を選んでしまう事もあるでしょう。辛い展開が続きますが途中の田中さんのすがすがしい姿にほっとします。ミレイが最も苦しんだのは「自分がいじめの主犯になった事」だったのではないか、と思いました。水をかけられた彼女ですが彼女はいじめの対象になった事がなくミレイをいじめても「ミレイはいじめの主犯だったのだからいじめてもOK」「いじめじゃなく復讐」と思っていたのかもしれません。ミレイも言っていたように「いじめじゃない」からこそあそこまで残酷になれたのではないかな～と。田中さんのような人が増えたらいいのにな～主人公もそうなれるように願っています。

絵が可愛い。けれどしんどい。誰でも経験したことあるような、狭い空間の中で構成された女子のグループ。振り返れば自分のしたことに嫌悪感を抱きながらも、当時はそうすることでしか毎日呼吸すら出来なかった。そんな主人公の葛藤と、成長していく姿に共感を覚えました。

いじめられた時は、大変で、その後の人生にも影響を受けたが、最後は、吹っ切る事が出来て良かったと思う。いじめをした子は、因果応報で幸せになれないのだと思いました。