レビュー一覧

はぁー…何て言うんだろう…面白かった。好き。騙される方のアキヤマは穏やかで気弱で清潔感あるおじさんで、それに対し騙す方の金欠ハルがしょうもなくて次第にイライラしてくるものの、絶対それだけで終わるはずないよねとすごくドキドキしてくるんです。ずっとハル視点だからハルの気持ちの変化は手に取るようにわかり、しかもそれがめちゃくちゃリアルな思考。ゲイのキモいおっさんとしか思っていなかったのに、ハッとする瞬間があり、連絡来ないとやきもきし、からめる指にキュンとして…と、ずぶずぶとアキヤマにハマっていくさまに鳥肌。弄んでるはずだったのに絆され…というBLは山ほど読みましたが、さすがに一味違う読みごたえですこれは。この辺からあまりのリアルさになぜか涙が止まらなくなりました（多分少数派）。これラストは年の差がよく活かされてますね。それぞれ好きな気持ちを追求できないながら、どうしても気になってもう少しもう少しと求めてしまう。結末がどうなるかハラハラしましたが、たとえくっついたとしても離れたとしても、お互いに決して忘れられない人であったのはたしかだなぁと涙が止まらなかった。普通のラブストーリーではないので、あぁBL読んだな〜とはならなかったけれど、あー良いもの読んだな〜となり即読み返しました。あと、これだから男は！とかオッサンのくせに！とか、理不尽な心の叫びには笑ったー。しかも全く同感なのがたまんない。

1冊丸ごと表題作。作者買い。エロはサラッと。ストーリー重視。　久々に良いBLを読んだな…と思いました。ネタバレ無しで読んだほうが楽しめると思うので､レビュー､気をつけたいと思います。　何となく､表紙のハルヒコが受けかな？と思って購入したんですケド､攻めでした。冴えないおじさん(眼鏡)が受けになるので苦手な方は注意。　攻め視点から受け視点へと､両視点からストーリーが読めるので､2人の気持ちは掴み易かったです。　ノンケのハルヒコが冴えないゲイのアキヤマさんに､どんどんハマっていく様子が良かったです。　タイトルも内容と合っていて良かったです。

金目当てで成り行きにアキヤマさんをカモにしたハルが本当にクズ過ぎて、報われる話になるのか心配しました。アキヤマさんの身の上は予想通りでしたが、本当に実行させるところが作者さんらしい。願わくば、ハルには押しかけ女房（旦那？）みたくアキヤマさんを追っかけて欲しかったけど、ドラマチックにしない所も作者さんらしいのかな。

綺麗に生きていけない2人がなんともリアルでした。それぞれの一線をそれぞれ越えた2人の行き着く先は如何にと、静かにドキドキしながら読み進めました。励まされる言葉や場面があるわけではなかったのですがその結末に、さぁーってやるかね〜っと前向きになれた読後でした。

うーん。。トラウマが凄そうだわ。。私は定番でもありきたりでもほっこり幸せ〜な話が好きなんだなと、改めて感じました。とりあえず、レンタルがあって良かった(笑)

相変わらずの没入感でした。プロット自体は目新しいわけじゃないんだけど、語り手と一体化できる読ませ方がさすが。特にハルの「まくしたてる腹の内」が最高。「おっさんのくせに」何回言うねん笑。面白かった。絆されていく過程が絶妙に「ありがち。」という積み重ねなので、小ズルいけども手ぬるいというか憎めないなーこの子、という感じです。ノンケの壁、とかいうけど、作者さまのは壁というより「ボーダーライン」がズレてきて、陣地がズブズブと侵食されていく感触ですかね。「いつのまにか」ハマってるという状況に唐突感がなくすごく納得できる（私にはBLでココ大事）。普通の人達による地味な着地かもしれないけど、キャラクター、じゃなくそのへんのオニイチャンとオジサン、というリアル。幸せ掴むヒトの人生のぞかせてもらって、読後感がとても良かった。次作もひたすら楽しみです。

☆4.5 日常と非日常を掛け合わせるのが巧みな作者ならではの展開。ファンタジーな甘さではなく、狡さや痛さ(心の)などのリアリティが、前景になり後景になりする面白さがあります。アキヤマを騙して利用するはずが、お金への執着に優越感や自尊心が交錯してくるハルの自問自答が秀逸。テンポも抜群。｢ハマる｣が見事なまでに具現化されています。白髪を愛おしめたらそういう事。ただ既刊作と比べると、没入感はやや劣るかな。アキヤマの背景が想像できてしまうのと(見せる伏線かも)、その線ならばもうひと抉り(でもサラッと)…と思ってしまう。あくまで期待の高さゆえの贅沢な望みです。

評価高いですけどね、萌え要素はない。人間ドラマとしては星5だと思う。ハル君は魅力に乏しく、キャラクター的にも共感出来ない。人間的・精神的に成長する的なお話が好きな方はハマるかも。私は堕ちて行くのが好きなもんで、、、

素晴らしいお話です。朝田先生の作品は全作拝読していますが、CALLは一番好きな作品になりました。二人とも性格にあっさりしたところと深いところがあり、それが微妙に噛み合わないところが「春」と「秋」という名前にかかっている印象を受け、素敵だなと思いました。淡々としているのにゾッと底冷えする瞬間もあれば、アキヤマさんの可愛らしさに燃えるような欲を煽られる瞬間もあり、朝田先生の描写にはいつも胸を揺さぶられています。アキヤマさんの危うい可愛さが本当にいやらしく、ハルくんがいやいや……と否定しながらもハマっていってしまうのが微笑ましく、読んでいてとても幸せでした。帯の台詞にとても惹かれたのですが、本当の意味で地に足をつけはじめた５年後の二人が交わす言葉があまりに素晴らしく、思わず泣けてきてしまいました。紙で購入しましたが、いつでも読めるよう電子でも購入しました。心を刺しただけで終わらない、人の体温のありがたみを感じさせてくれるような素敵な作品をありがとうございます。これからも応援しております。

マイリトルインフェルノ からすごくファンになったんだけど、今回のこれもすっごい良かった…。何なのこの人…ねむいさん、マジ凄いっす。オシャレでクールで、泣けました。買って損はないおt、私は強く推す！！！！！！！