レビュー一覧

リンダ・ハワードの作品は何冊か読んでいてこちらの作品は高評価だったので期待してましたが、結論から言うと私はこの作品のストーリーに入り込めなかったです。無実の罪によりお尋ね者となっているヒーローは、逃亡を続けるために無理矢理ヒロインを拉致・監禁し、しかもヒーローの逃亡に巻き込まれたが故に不可抗力とはいえヒロイン自身も人を殺めてしまう。そんなヒーローに対してヒロインは恋に落ちたった数日で身体を結び合う。読んでいて「それはさすがに無いだろう・・・」と思いました。また、ヒロインに魔法のような癒しの力があるとか、情事の後に「子供を宿したのを悟った」とか、スピリチュアル的な描写があり、そのあたりもストーリーに入り込めない要因でした。この作者の作品は全般的に「原始的・太古からの男女の愛」という理由でヒロインとヒーローが即座に惹かれ合いがちですが、今回の作品は現代ではなく歴史物なので余計にその傾向が強かった気がします。ただ、医療が発達していない時代に薬草などを用いて治療をするシーンでは読んでいて参考になりました。

長編で読み応えがあります。レディビクトリアの本を持ってますが何度も読み直してしまいます。そのシリーズという事で購入してみました。やはり濃厚シーンは相変わらず。山小屋に閉じ込められるところはゼインとベアリーを思い出してしまった。最初の方は、トイレやお風呂など不便そうで可哀想だったけど、ヒーローと共に逃避行を続けるうちに、環境の変化とともに本来の自分を取り戻していくヒロインがよかった。ヒーローもヒロインと出会えてなかったら死んでいたと思う。あとアトウォーターがいい味出していた。"失礼、マダム"がツボでした。

歴史物語の3作目です。ヒロインは父親が医者だったので女医になったのですがこの時代には珍しく、中々受け入れて貰えなく、とても苦労していましたが、知識も広く前向きで頑張り屋の性格なので東部から未開発の西部方で診療所開業していました。そこにヒーローが銃で撃たれ、ヒロインを強引に連れ去ります。ヒーローは４年間首に懸賞金をかけられ、大勢の人から命を狙われています。ヒロインは始めヒーローを悪党と思って居ましたが、逃亡の日々を過ごすうち、段々ヒーローの事がわかり一生懸命治療します。毎日の生活の大変さ、医療が薬草などとても興味深い作品でした。でも人間の本質は変わらず、この時代の方がとても自然で素晴らしく感じます。