レビュー一覧

大好きな作者さんです。αとαがどうやってカップルになっていくの？！と思って読んでいました。すっきり、まとまっていてよかったです。

アルファ同士のカップルもなかなか良かったです。受けの王子クンの心情も丁寧に描かれていました。最後の方はオメガっぽくなってしまったような感じで、少し残念でした。

この作品、読めて良かったです！表紙の絵がカッコよくて、作者様が小中大豆先生だったのですぐ読むことに決めました。訳アリな育成歴と家庭環境の為、少々歪みを感じさせる王子様、若公士貴くんと、王子様の大学の卒業生で成功者として名をはせるビリオネラで王様の風格漂う伊王野神門さんのお話。甘々とかラブラブとは言い難い出会いから婚約、やっと甘々と言える結婚式からその後が描かれています。神門さんはなかなか食えない奴ですね。結構遊んでたし。目的の為なら嘘の一つや二つ構わない、ような事を言ってましたから。一方の士貴くんは意外な程純情。士貴くんの家庭の事情はかなり深く描写されているのに神門さんの方は軽く触れられただけ。もっと詳しく知りたいです。タイトルの「甘くないα婚」の意味、読んだからこそわかりました。次は是非、「甘々なα婚」を書いて下さい。

アルファ男性が子供を産めるという設定が個人的に好きになれないです。それならもうオメガバースから離れればいいのにと思ってしまいます。話は家族ザマアのスパダリ攻めで、よくある話ですが筆力のある方なので楽しめました。

オメガバものではあるけれど、αXΩではなくα同士の恋愛という面白い設定。主人公の士貴が頭脳も身体能力も優れた有能なアルファでありながら、家族から蔑ろにされてるとはなんとも不条理… でも若いながら考え方や自分の感情のコントロールがしっかりしていて好感の持てるキャラクターでした。攻めの“αの王“的存在、若き実業家の神門もはっきりと士貴に対する気持ちを明言してないながらも、溺愛してる様子が読み取れて良いスパダリぶり。神門が姉の舞花（この人まるでいいとこ無し）ともしや運命の番？そして士貴が神門の幸せを願って、身を隠すところは胸につまされました。ただ「もしかして身を隠して一人で出産しちゃう？　某甘い食べ物シリーズの健気オメガちゃんのパターン？」と思ったら、あっという間に見つかっちゃってちょっと残念だったかな？αの元御曹司ながら、身重で工場でアルバイトしたりするのを想像していたので。多くのオメガバ設定と違ってαの男性も妊娠可、Ωの男性も妊娠させること可というのも珍しいですが（この設定でいけば、オメガ男性の子供をアルファ男性が身籠るってことも可能）「ん？？それはどうなの？」と思ったのは、アルファでも「発情しないと生殖機能がない（無精子）」という点。アルファはオメガのフェロモンにしか発情しないというのだったら、アルファ同士やアルファXベータのカップルは子どもを作ろうという時は例え（士貴の両親のように）体外受精をするにしても、発情したオメガを当て馬のように使う必要があるってことですよね。αのための「発情促進剤」みたいなものがないんだったら、パートナーが待っている寝室の隣にヒートを起こしてるオメガを連れてきたりして利用しちゃうのかしら？　…と変なところまで考えてしまいました。

主人公がアルファなのに抱かれてしまった！とか葛藤するのかと思っていたのですが、良い意味で期待を外され、面白く読めました。

作者さんは当たり外れとうか、内容の深い浅いがあるように思います。前作の転生は、浅い作品だったと思います。今作は、毒リンゴに近い作品。つまり、受の純真さが際立った作品と思います

最近お気に入りで読ませていただいている作家さんなので、サンプル読まずに購入しましたが、私にはとても当たりでした！幸せになるんだろうなと思いながらも、話の展開が気になり一気に読んでしまいました。途中、王子が不憫で悲しくなりますが、最後は「良かったね〜」とほっこりしました。王と王子がとにかく可愛いです。

作者様らしいお話でした。読みやすいし、心情がよく書かれていて面白かったです。

ここしばらくハード系が続いていたので、こういう作品は久々にほっこりと癒されます。いろいろありますが、愛に満ちていて、最後のショートで意外なオチをよんで、良かったな、と思いました。気になったのは、BLの女性ってやな奴が意外と多いですがこれは結構その中でもひどい方。特にねーちゃんかな、ママもまあ、夢見る姫君の気分なのかな。おばあさまにはそのうち会ってほしいけど。