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小説・実用書『いま救国――超経済外交の戦闘力』

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総合評価
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2.0
(1)
5点 5 0
4点 4 0
3点 3 0
2点 2 1
1点 1 0

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2021-10-12
評価点
2
踊る工芸家さん
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
情緒的で仰々しくやたら形容がクドい、青山節炸裂の散文集。彼は「日本は唯一の戦争被爆国なので、本当は真っ先に核武装する権利がある」と主張しているが、この理屈が正しいなら、「車に轢かれた人にこそ真っ先に車を運転する権利がある」「ナイフで刺された経験のある子供こそ学校にナイフを持ち込む権利がある」「サリンを撒かれた人には真っ先にサリンを製造する権利がある」も正しいということになる。これは情緒不安な復讐主義者によるヒステリックな感情論に他ならない。被爆後70年以上経ってもなお大の大人がこのようにヒステリー症を呈するのだから、原爆がどれほど日本人(特に自称保守思想家)のトラウマになっているかが良く分かるが、同時にこれは彼(とその同調者)の「論理的思考力の欠如の表れ」でもある。著者は長らく核武装に反対しておりそのため嫌がらせも受けてきたらしいが、最近は「原発を通じて核武装の技術基盤を維持することで抑止力を保つこと」には賛成するようになったようだ。北朝鮮を見れば分かる通り、軍事力を増せばそれに依存するあまり為政者の態度が横柄になり外交力は失われるし、交渉力の乏しい者ほど軍事力に依存する。そのことは著者自身認識しているようだ。にも関わらず抑止力に依存するのは、要するに彼もまたテロリズム(暴力肯定主義)に対する十分な批判的思考力を未だ持ち合わせていない証拠に他ならない。彼は他のネトウヨ同様、哲学が浅い。その地に足が付いていないフワフワ感は、彼の文体にも表れている。そんな彼には感情自己責任論を読んで、せめて幼稚な復讐主義とヒステリックな発想だけでも卒業して貰いたいものだ。自身を救えない者に救国などできないのだから。