レビュー一覧

ヒーローは傲慢ではないですが、独善的に感じました。ヒーローがヒロインを愛するようになった理由がよくわかりませんでしたし、ヒロインがヒーローを許すのも簡単に感じました。

独創的な世界だというのが最初の印象です。ヒロインが育った独特な環境のせいでしょうか、お話しの舞台が南の島という開放的なイメージからでしょうか。南国の美しい植物や海、生き物の話が散りばめられていて読みながらもその世界にうっとり入り込んでいけました。過去の経験から自分を不感症だと思っているタリンに、自分の正体を偽って彼女に近づくケイド…この設定には何の特別感もないのですが、ケイドの弟（血の繋がりは無いけど）の自殺の真相を探ることがキッカケとなり、鍵ともなります。この謎解きの行方を追うのも、真実が明らかになるまで真相を想像するのが難しかったのもあって楽しめました。主人公二人のやり取りも軽快で熱く、よかったです。