レビュー一覧

受の朝家は書物オタク。書に対する周年が人一倍強い性格で、読書好きとしては共感できる性格でした。そんな彼が貧乏から抜け出すために結婚しようと噂の姫のところに夜這いに行くのですが、間違えて超男前の家に忍び込んでしまいます。そこで攻の蘇芳に返り討ちされてしまいます。世慣れないけれどいつも一生懸命で、仕事も趣味も打ち込む朝家は不細工だけど本当に可愛い！　仕事にも熱心に打ち込み、好感の持てるタイプです。そして、そんな朝家を最初は好奇心から構っていたのに、次第に本気になる蘇芳の気持ちもたまりません。受と攻の両方の視点で描かれているので、ほどよくじりじりできました。不細工で貧乏でも性格のいい朝家がたまらなく可愛いです。お勧めです。

面白かった！ 書にしか関心ないヲタ男・朝家と才色兼備の蘇芳…… 衝撃の出会いから淡い恋心、戸惑いと嫉妬、真実と別れ、そしてプロポーズ（笑） 身体から始まった関係ながら、最後は身も心もラブラブ（笑）イイ男からすれば、顔より中身なのかな？ 朝家の天然振りは、出来る男の母性本能をくすぐるのか？（笑）このお話し続きは無いのかな？ プロポーズしたんだから、新婚生活も見てみたい（笑)

「姫君の輿入れ」のヒーロー源実親の親友だった読書オタクで世事に疎い学者一族の小野朝家が主人公。「姫君の･･」を未読でもOKですが、既読の方が話が繋がって面白いと思います。その前作ヒーロー実親の計らいで給料が上がったのに朝家はそれを書物の購入費に当ててしまうので、相変わらず家はボロボロ、衣装もボロボロで借金ももう無理。ということでお金のある女性の元へ夜這いして既成事実婚に持ち込めと亡き父に朝家を託された家令に業を煮やされてしまう。渋々出かけたら夜這い先を間違えて、忍び込んだ寝所に居た男に頂かれてしまったw　天然で一途な朝家にホロリとするし登場人物全員に共感出来ます。おまけで少しだけ実親カップルと朝家カップルのその後が出てくるのですが、ぜんぜん足りません。続編希望です。両家の家令から見た朝家カップルなんて話も面白いかも。

おっもしろかったです！　平安のムードも満載ながら、私は『蘇芳』の色っぽさがたまりませんでした！　実親と狭霧が主役の方は読んでいませんが、魔物を負かすような実親よりも、魔物そのもののような蘇芳の方がすごく好み。（人間的に悪辣なわけではなく、あくまで色気の話です）はー、格好いい。普段は挿絵がなくてもいい派なんですが、こればっかりは佐々成美さんの絵が見たかった。文章で足りない、というわけではなく、反対にすごく蘇芳の色香が上手に書かれているので、それを絵で見たいという欲が湧いてきます。あと、他の方が書かれている通り、主人公の朝家も素直でいじらしくてとても可愛いです！それ以外にも、本好きが読んだら共感できる、くすっと笑える一文がところどころにあって非常に楽しめました。９チケットだけどページ数もたっぷり。奥付も最後の１ページだけです。改めて考えると、このページ数を飽きさせることなく読ませるってすごいです……。あと、タイトルが……ありきたりの（すみません）タイトルだけど、最後まで読むとじーんとします。初めての平安BLがこの作品で良かった！

高評価だったので借りてみたが思わずにやり。面白かった。紫式部も知ってたら喜んでＢＬ書いただろうなあ・・・・。あのひと清少納言よりミーハーだし。お高くとまってなくて好きですが。

時代物なので、何て読んだかなって言葉とか出てくるけど、でも表現に風情があって、私は好き。そしてキュンキュンする恋のお話。邪魔な人や嫌な事が無いので、そういうお話が好きな人は良いと思う。

平安時代の背景で和歌も引用され、雰囲気が出ています。本の虫の朝家の間違えで引き起こした出会いで始まった二人の関係が面白いように発展していき、最後までワクワクしました。

いつ蘇芳の正体が将久だとバレてしまうのかとドキドキして読んでました。朝家にとって一番ショックなバレ方でしたね。切なかった。恋愛初心者の純情な朝家の一人グルグルはさもありなんですが、恋愛百戦錬磨の将久でも、本当に恋した時には朝家と親友の友情を恋と見誤るジェラシーフィルターの影響を受けてしまうのですね。引用してあった和歌はどれも覚えのあるものばかり。久々にじっくり言葉の意味を味わってました。人の心の綾は千年前も今もなんら変わりがないのだなあとしみじみ感じました。もっとこんな作品が世に出るといいのにと思いました。

前作は読んでませんが、とても楽しく読めました。平安時代の書物好きの受けが中々男らしくて？鈍臭くて、その受けに徐々に惹かれていく攻めも、モダモダ感が良く伝わる楽しい恋物語でした。

平安ラブコメ。天然堅物鈍感地味顔（牛蒡）の貧乏公家の受けさんに、当代一の色男（ちょいＳ。孔雀）が振り回されるさまに、キュンキュンいたしました。朝家（受）さんが、なんとも絶妙にかわいくて、からかってやるつもりの蘇芳（攻）さんが、だんだん余裕を失い、いろいろ葛藤モダモダします。平安の風俗やお仕事の様子などをおりまぜられて読みごたえもあり、えっちもあり、読後感もよく、満足な一冊でした