レビュー一覧

日常系ファンタジー。フリーランスのずぼらな魔術師生活の地味なディテールがたまりません。片思いの相手(美しいヤリチン)も見た目の派手さと違う所に思いがあったりして、さすが小中大豆。裏切らない小品として楽しめました。華麗な波瀾万丈は付いてきたりしないので、そこを楽しめるかは好みの分かれるところだと思います。まずサンプルを読んでイケるかどうかの判断を。

話の主軸は王道。身も蓋もない言い方をしてしまうと、節操のない攻めが、地味だけどよく見たら可愛い受け一筋になるという、まぁ現実には9割ありえない王道です(笑)この作家さんは、この王道のパターンを、手を替え品を替え設定や性格を変えて色々お書きになってるので、そのうちの１つという感じですが、まぁわかっていても買ってしまうというとこですね。この作家さんのいろんなパターンがある中は、まぁ普通って感じでしたので、星は4つで。3.5くらいかなってとこですが、この作家さん好きなので、応援で+0.5です。

笑っちゃうくらい可愛いお話でした。シヴァ犬という文字を見る度笑ってしまう。自他共に認めるヤリチン貴公子×魔術オタク。色々な意味で、ゆるふわというのはミケーレのためにある言葉だと思いました(笑)下半身ゆるゆるなのでもっとチャラチャラした人かと思えば、下半身以外はわりとまともだしふわふわの貴公子さま。受のネロのオタク気質ともっさり感がまた可愛い！ネロに依頼したミケーレの元恋人はお咎め無し？と気にはなりましたが、二人があまりにも可愛いのでどうでもよくなりました(笑)イラストもきれいで、ミケーレは美人だしネロももっさり可愛くて最高です。

シヴァ犬って（笑）！破壊と再生の神、シヴァ神じゃないんだから！ヤリチン貴族と魔術オタクのカップルのお話。ラブコメですね（笑）。時々切なくなったりクスッと笑ったり、特に嫌なシーンも出てきませんし、あっという間に読み切りました。

ちょっと甘めにつけて、★４です。細かく言えば3.7くらいです。美女と野獣、と言うよりあれです、カエルの王子さま。王道の、と言うよりメルヘンなお話でほっこりしました。

自他ともに認めるヤリチンのミケーレとウブな魔術オタクのネロの、ネロ目線でミケーレにかかった魔術を解くまでの同居生活がほとんどですが、ウブなネロだけあって、エロさもなく、可愛い日々です。小中先生の柔らかな文体と、登場する攻がスパダリな余裕をもって、受を包み込んで導いていく手管に無自覚に長けているのが好きです。苦労なく生きている風なミケーレの自分の寂しさを自覚し、脱ヤリチン宣言は可愛かったです。終始、可愛らしい。

モテ男は嫌いじゃないけどヤリチンはなぁ。そこが好き嫌いの分かれ目の一つかも。お話自体はこの方らしいなって感じで素っ頓狂にカタブツな受くんも可愛いんですがヤリチンがなぁ（何回言うんだ）。ということで正直３寄りの星４です。

甘々は大好きですが、出来ればここまでヤリチンの攻めは無いかなー。

異世界ファンタジーなので、可愛くまとまっていますが、現実世界だったなら、ものすごいクズ男になりそうな攻めです…。長年の友情から事件を経て想いに気づく、そんなお話です。異世界ものですが、すんなりと読めました。

幸せ、ほのぼの、ふかふか、って感じのお話です。えちはアッサリだけど物足りないな、とは感じませんでした。それくらい読後感の良いお話です。