レビュー一覧

最近借りた中では断トツで好きです。話も絵柄も。私は加賀谷くんが好みだったのでたくさん出てきてうれしいです。結末も、大人な感じでありがちじゃなかったのでツボでした。加賀谷君の嫉妬心がもっとでてればもっと萌えれたかな？これを読んだあと作者さんの前作品を借りましたがちょっと絵柄が古く萌えきれなかった。この作品（運が〜）の絵柄がとっても好みなので、今後の作品に期待します。

途中までは王道の流れですが、個人的にラストは意外でした。話は面白いし、言葉数少なく淡々と進みますが、心理描写はわかりやすく丁寧です。恋人候補が二人います。どちらかとくっついて欲しい、と思いながら読んで、その通りになればすごい面白い話になるし、希望通りにならなかったらモヤっとします。推しキャラを作らずに読めればいい作品だと思います。私は希望通りにならなかったので、少し残念に思いましたが、こういう結末もありかなあと、読み直して思いました。こういう作品こそ、いきなり無期限一択ではなく、48時間からグレードアップできるといいと思うのですが…

面白かったです。軽口を叩きながらも相手を思いやり、ぎりぎりまで自分の感情と相手に誠実であろうとする、館野さんのキャラ達が昔からとても好きです。素直な愛情表現が苦手な、一見軽い奴の本音が見える瞬間の描き方が巧みでドキドキします。あっさり描いていますが、裏に隠された三者三様の本音を考えると、切なさが表面張力のように溢れそうで、やっぱり素敵なお話を描かれる方だなぁと思いました。

作者の他の作品に比べると色っぽさも適度にあり、ストーリーも好みなのですが、岡田君の気持ちの揺れ（国富さん→加賀谷）がちょっとわかりづらい上に、国富さんの揺れも微妙でわかりづらかった。ラスト結局加賀谷とくっついたんだよね？番外編がなかったらその辺りも少々わかりづらかったような…。ということは、作品の構成があんまりよくないのだろうね。遊びでコナかけてきた感じだったのに、加賀谷はいつから岡田君好きだったの…？まあ舘野さん作品に「はっきりしたもの」は求めすぎないのが正解なのだろうなぁ〜。

心理描写がとてもうまくて引き込まれます！カップリングにこだわりのある方には当たり外れがあるかもしれませんが、なかなかの良作ではないかと。全体的にあっさりとした描写ですが、シンプルな分キャラの感情の動きが際立って緊張感を味わえます。ラストをもうちょっと描きこんでほしかった、ということで−１ですが、借りて良かったと思える作品でした。

リーマン3人の物語。表紙を見ると、真ん中の受け（岡田）がタイプの違う攻め（上司の国富、他課 同僚の加賀谷）にアタックされてどろどろの三角関係？という感じですが、読み始めてみると三者三様それぞれの想いを胸に、シンプルな言葉と必要最低限の背景と共に淡々とストーリーが進んでいきます。そこにはドラマティックな出来事も「好きだ！」と告白したり、いきなり押し倒されたりという展開も無い。性的関係込みで上司である国富に片想いをしていた岡田、他部署に居ながらそんな岡田の想いに気付き「後腐れのない自分と試してみないか？」と軽く口説いてくる加賀谷、そして可愛い後輩として岡田のことを好きだった国富… 好意のベクトルが交差する中、最後まで岡田がどちらに傾くのかが読めないまま迎えるあの一夜。岡田はずっと好きだった国富とセックス寸前までいきながら、加賀谷がストッパーとなりそのまま二人は国富の転勤により離れていく事になるのです。もうここのモノローグが秀逸！「俺たちに時間があったら、何か一つでも違っていたら 今頃 何か違った関係になっていたかもしれない」「でも加賀谷が来た時、国富さんはほっとしたと思う」「そして 俺も確かに ほっとしたのだ」ここで「え？お互い好きだって言いながらどうしてこんな展開になるの？」とモヤモヤが残る読者も多いでしょうが、ここで最後まで行く展開にならなかった事がこの作品にリアリティを与えているのだと思います。私もここでほっとしました。タイトル通り、岡田と国富そして加賀谷にとって全てのタイミング（あの時こうしていれば、この時断っていれば…）は運であり、それが良かったのか悪かったのかは誰にもわからない。もしかしたら全く別の結果に終わっていたかもしれない（岡田と国富が結ばれて、転勤を断ってたかも）でも、今ある日常が現実で自分の側にはこの関係がある。国富も加賀谷も、岡田に比べその感情は殆ど描かれていませんが、1から10まで語らせるではなくきちんとこちら（読者）にその気持ちを推しはからせるテクニックはさすがベテランさんだと思います。

他のレビュアーの皆さんもおっしゃってる通り、読み手の好みの方と主人公がくっつくかくっつかないかで読後の印象が正反対になりそうです。しかしまあ･･･この展開で別な方とうまくいってしまったら、もう一方のお方がかなり不憫なのではないでしょうか（＾＾；）私はこの終わり方で満足です♪

　昔からこの作者の作品が大好きで、コミックは全て持っているのですが、これは唯一、納得いかない展開で終わった作品でした。どうしてそっちの相手にいっちゃったのかな…と、読後もやもやとして気が晴れまず、初めてこの作家の本を買ったことを後悔しました。ですが、何度も読み返すうちに、こういう結末もありなのかな…と少し思えるようになってきたのと、絵柄や作風は好きなので、この評価です。

凄い！面白かったです！本当にここ一番で面白かった。なんと言うか、実際にリーマン世界で有りそうなお話で、リアルな感じが凄く良かったです。意外なエンディングも私的にはハッピーエンドです。本命過ぎて手を出せなかったり、手を出したけど上手く行かなかったり・・・多々ありますから、国富さんと岡田が上司と部下の関係を崩さずに、加賀谷が粘りが勝ちしたのが、結局は３人にとって一番のハッピーエンドだったんではと思いました。

大人の色気のあるお話です。まつげバサバサのキラキラじゃない、リアルにいそうな３人の男性がそれぞれ魅力的です。結末に色々な意見があるようですが、読み返してみると、やはりこのお話はこの着地点だなと思いました。ふたりの男性が魅力的なので、もう少し長めの物語にしても読みごたえがあったと思います。彼がどこから本気になったのか、お互いどこに惹かれているのか、続編が読みたい。