レビュー一覧

最高。楽しみにしてたのですが、期待以上でした。キャラも構成もとにかく面白く、伏線の回収も巧み。少しずつ繋がってもいるので、1話読んでからの2・3話とか、かなりグッときます。さらに最終的に俯瞰でなるほどなぁと切なくもなりました私は。そんなに激しいグロさはなく、ゾンBLではあるものの中心に描かれるのは極限での深い愛ですから、これはもう多少のグロ耐性あるストーリー重視でBL読む方には非常におすすめ。おまけの没ネタ紹介まで最高の面白さです。3などもう…続編それください！作者様は青年誌のご出身だそうで、私は絵も作風もめちゃくちゃ好み。ありがとうございます。どんどんBL描いてほしいです～。

凄い画力、日本のBL漫画と言うより、欧米のグラフィックノベルに近い様な…。最後の締め括りだけ日本ぽかった…。自分はWalking Deadのファンなので（Rickが死ぬまで）、その日本のBL版を読めて幸せ者です。作家さんは記憶喪失になる程重症で長期間入院してたんでしょうか…それがこの大作を生み出すエネルギー源だったのなら、凄いです。

ゾンビでグロくてこのダークな絵…なのに切ないな～もう。絵もセンスも凄いが、1番は構成力。オムニバスで横の繋がりは意外とすんなり入るんですが、縦方向、時系列は読後じんわりとやってくる。ああ、この話のときもうあの人はいないしあの子が握った手の人はちゃんと先に亡くなったんだろうか…とか、話に入り込んでエライことになってしまった。私は紙読みなので、カバーを外したとき結構きました。あのノートを読んでいたワタシ、というね。俯瞰ポジ（４章のMe）が、急下降で私の手に、という感覚です。これだけBLを読んでてまだ新鮮なものを読めるという幸せもあり、とても面白かった。奇抜な設定と仕掛けに隠れて目立たないが、セリフ運びも無駄がなくユーモアがあって好き。没ネタに対する説明づけがこれがまた…って、終わらんやないか。以上。にしとこう。萌えとエロは無きに等しいです（少なくとも私には）。

これだけBLマンガが溢れる中、特異な価値観を持つ作品にまだ出会えるとは・・・。ゾンビに対してのテンプレはそのままで、じゃあ愛するヒトがゾンビ化したら？または愛した相手が既に感染していたら？もうどう考えても救いなんかないのに、そこに刹那的な愛を見出して描き切っておられます。手垢のついた設定でも見方を変えれば、こんなに素晴らしい世界が現れるんだと胸を打たれました。私はライナス＆コナーのお話しが一番好きです。ページをクリックできなくなるほどの濃密な愛に久しぶりに泣きました。彼等の最後も含め、究極の美を見届けたという思いです。これにハマったらしばらく他のBLは読めないかも。

先行配信前、スタッフさんのオススメにあったので、気になっていました。うーーーん、なんだろうなぁ、ゾンビを題材にした作品ってそれなりにあるけど、BLとしてはあまりないので期待してたのですが、その要素は少なかったかなぁ。。色んなカプが出てきますが、それぞれもう少し掘り下げて貰いたかったかな。。

短編集でした。ごめんなさい。短編集だと思わずに買ってしまったので、1つ1つに感情移入する前に終わってしまう感じで好みではありませんでした。

オシャレ。圧倒的に絵が本当に上手で細かくて美しくて最高にRockでオシャレ。けどBLとしてはキュンとしてないので満点ではないかな。。オムニバス形式だったので登場人物は表題の子たちだけではありません。

最初、短話読み切りの詰め合わせかと思いましたが一つ一つ何かしらの形でリンクしており、特に1～3話あたりが好きでした。読み返すとなるほど君は！となるシーンも多く巻末の没ネタも個人的に読みたく思うものがありました。ゾンBLは他所のアンソロや同人誌でしか読む機会が無かったので、こうして一冊で読めて、読んだのが著者のもので良かったなと。本当にありがとうございますという気持ちです。ただ、キャラの描き分けがもっとはっきりしていると読みやすいなと思いました。

ソビのお話です。絵が綺麗ですごく怖い！よかったです。それに、ストーリーが魅力的で読み返したくなります。死の描写も独特性を持っていると感じます。ちゃんとラブストーリーです。切ないですが…

アメコミみたいな絵で、グロいゾンビの描き込みに関しては文句なし、雰囲気も陰惨だった。けどもゾンビものって、実は陰惨な雰囲気が面白いのではない。ゾンビファンとして言うと、そこに疾走感と生への希求、焦り、ゾンビそのものの魅力がないといけない。この短編群は、どれも時が止まっているようだった。「止まったら食われる！」がないゾンビものほど退屈なとこはない。ゾンビものでこの時間が長すぎると脱落してしまう。止まってる理由はそこにLを足すためだったんだろうけど、変異のスピードやゾンビの機動力など、統一された世界観がないといけないのに、どうしてここまで変異してるゾンビが相手を噛まないのか？とか、噛まれたらどのくらいで変異するのか？とか、なんであのダイナーのオーナーは他人事なのかとか、世界が終末に向かう焦りも、愛しいものが変異していく痛みも、人として繋がれる時間が刻一刻と失われる絶望も、とにかく「ゾンビものとしてなければならないもの」も「ゾンビと性行為を結ぶ意外性にリアリティをもたせるもの」も足りなかった。残念。設定ありきで、登場人物の感情の構築も浅かった。「え？どういうこと？」と思っているうちに話が終わってしまった。ていうか、どの話もゾンビものとしてもBLとしても未完だと思う。続刊が出て、どんどんゾンビものとして洗練されていって、それぞれの短話で出てきたものが集約されて、世界の終末へと向かう大団円が見られることを期待して、★ひとつ追加。