レビュー一覧

辛い過去の経験から男性を避けてきたローラが、大切な祖母のためについた嘘のせいでクライアントと恋人同士の振りをして家族の集まりに参加します。相手は愛を信じないライアン。彼の過去は壮絶で、愛が信じられないのも納得。ローラの心の葛藤にも納得。不自然さの無い、実際にありえそうな二人のシチュエーションに、お話しにのめり込んでいけます。最初は嘘の関係、欲望の対象ですが、会話からお互いに惹かれ合ってしまうのがよく分かってドキドキしました。二人を結びつけるキッカケとなった祖母の存在も上手く描かれていると思います。話のテンポもよく、会話や心理描写も巧みでとても読みやすかったです。（もちろん、ホットな場面も。）何度読んでもドキドキしてしまう、わざとらしさの無い作品だと思います。

双方、異性に対して警戒心を抱いています。じりじりとしながらも、互いの距離を縮めていく二人の様子が違和感なく描かれています。互いに傷つけ合いもしないし、自分の欠点も相手の欠点も理解しているせいかイラッとはしない。さくさくっと読める作品ですね。

んー・・・壮絶な過去からくる「愛」「結婚」への拒絶感（ヒーロー）、二度にわたるひどい裏切りからくる男性不信（ヒロイン）。そんな背景があるにせよ、なんかお互いに自分の気持ちを認めないでごちゃごちゃやってるのが・・・長い(；´Д`A ```もうわかったから！と思ってしまいました。ちょっと、好みじゃなかったかな。